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2007年1月31日 (水)

間取り

 生活文化が違うので、違って当然だが、日本的な間取りと、中国的な間取りは明らかに違うと思う。

1.玄関
日本の住宅は玄関があるが、中国のマンションは入ったらいきなり部屋である。

2.台所
日本の住宅の台所は、リビングやダイニングと一緒になっている。中国でもそういうケースがあるが、
台所は基本的に独立していることが多いし、
ガス台だけベランダに設けられ、ガラスで隔離されていることも多い。
油を大量に使う料理が多く、ガスもプロパンで家に持ち込む事が多いからあぶないせいだと思う。

3.風呂とトイレが一緒
私はもう慣れたので、風呂とトイレが一緒の方が、掃除が楽でいいと思っている。
だって、ぜーんぶ水で流せるし。
中国の場合は風呂がなく、シャワーだけで、
元々あった浴槽を取り払ってしまっていることが多い。
昔中国人が日本で借りていたアパートに遊びに行ったことがあるが、
江古田かなんかで、安いふろなしのボロアパートを借りていて、
その友人が水洗しゃがみトイレを改造して、
シャワールームにしていたのを見て、
感動したのを覚えている。
そういうすみ方もあるのかと思ったが、
冷え性風呂好きの私は、よっぽど追い詰められない限り、そういう選択肢は取れないと思う。

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やっぱり格差社会

 建設中のマンションの労働者賃金未払いデモの続きだが、昨日午後4時ごろ、このマンションの前を通りかかったら、「城管」警察の車が一台止まり、更にぴかぴかのベンツみたいな黒塗りの外車が玄関のところにあった。きっとデベロッパーの社長が処理に来たんじゃないかと思う。それにしても、労働者は土で汚れた日本のルンペンが着るような服を着て、ぼろぼろの布団に包まって、レンガを積んでレンガの中で焚き火をし、デモ活動をしていたのに、資金繰りが上手くいっていないはずの社長(?)が、ぴっかぴかの高級外車に乗っているんだから、この国は本当にものすごい格差社会だ。

 逆にこういうのに慣れてしまうと、「肉体労働者の仕事と頭脳労働者の給与に、そう差がないって、なんなの?」と、日本の給与に不満をもってしまったりする。

 くだらない話だが、やけ食いやけ飲みをしていたので、免疫力が落ちちゃったみたいで、風邪が全然治らない。しかも何だが舌の奥が痛い。一昨日は飲んで寝た後、トイレに行きたくなって、真っ暗な部屋の中をふらふら歩いていたら見事に壁に激突してこぶをこさえて、今でも痛い。風邪はついでに子供達に感染し、今日は学校を休んでいる。まさに自業自得というものである。

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2007年1月30日 (火)

春節ももうすぐ

 子供達の学校の傍に建設中の建物がある。なんでも完成後は高級マンションになるらしいが、元々一昨年の10月に完成するはずだったのに、まだ完成していない。作っては休み、作っては休みしているということなのだが、それはつまり、マンションの部屋を先物販売しつつ、建設資金を入手して建てるという計画が上手くいっていないのだと思う。20日(土)の10時頃にこの建設中のマンションの前を通りかかったが、労働者20人くらいが、マンション前の歩道に座り込み、焚き火をしていた。マンションの入り口には「もうすぐ春節だから故郷に帰る。私達の血と汗のお金を払ってくれ!」という垂れ幕が張り出されていた。つまりディベロッパーは労働者の賃金を払っていないのだ。12時頃に再び通りかかったら、「城管」という警察数人、車で乗り付けて、写真を撮り、処理を始めていた。具体的にどう処理するのか分からないが、明らかにお金を払わないほうが悪いので、多分そういう方向にもっていくのであろう。不動産業界ではこういったことはしばしば発生し、頭に血が上った労働者が、ディベロッパーの社長の家に火をつけたり、家族を誘拐する事件もかつては起こった。法律知識がないから、暴力的な手段に出たのだろうが、今回の件のように、昨今の労働者は知恵がついてよいと思った。また中国ではこうした案件が多いので、目立たなければ警察も動いてくれない。だからアピールの国なんだとも思う。

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2007年1月29日 (月)

法律は面白いなあと思う

 最近は「法律は面白いなあ」と思っている。機会があって弁護士をやっている友人と話して、その時に本題から脱線しながら、いろいろなことを話したのだが、法律を扱う上での以下の点が大切なのかいなと思い、とても面白く思った。

1.日本の社会は、法律問題であっても、必ずしも法律的に解決するわけでない。

⇒まあ例えばだ、中国の場合は、法律はあっても、裁判する場合、なんとなく政府機関との間にコネがある方が強くなっちゃったりするわけだ。あと、言葉の問題で適当に誤魔化されちゃうケースもあるしね。
逆に日本の場合は「恙無く」って社会だから、「世間で騒がれちゃイメージ台無し」みたいな問題だと、失うものがない人が勝っちゃうみたいなところがある。
これは弁護士の意見でなく、私の意見だが、例えばパロマ湯沸かし器事件なんて、中国では話題にも上らないと思う。だってガスの元栓を開けたまま寝ちゃう人が悪いでしょう。パロマだってマットウなメーカーなんだから、多分「使わないときは元栓締めてね」とか書いてPL責任を果たしていると思うんだけど、それを盾に戦えないのは気の毒である。私が法務君だったら、それを盾に戦おうとしちゃったりするわけで、そうすると叩かれてしまい、左遷されちゃうんだろうと、いろいろ想像する。

2.国際間の法律問題の場合は、できれば自分の国の法律で処理できるような形にもっていったほうがいい。

⇒まあ、当たり前だわな。ゲームだって、スポーツだって、自分のよく承知したルールで戦ったほうが、有利に戦えるもん。
身近な例については、連載かなんかで書いてみようかと思います。
でね、特に思うのが、中国の法律とか規定って、WTOに加盟したものの、やっぱ国の利益とか中国人保護の体質になってんじゃないのって、感じ。
このあいだ、中国の銀行に預けていた人民元を卸して、日本円に換えてくれと話したら、「外国人は規定により人民元を外貨に換えられない、中国人の友人に換えてもらえ」と言われた。あたしゃあ、永住権ももってるのに、それでも駄目だそうで、「これじゃあ、何のための永住権なんだよ」と、非常にむかついた。外貨の持ち出しにも規制があるくせに、外国からの送金には制限がないという部分にもむかつく。「これじゃあ、ぼったくりじゃないか(あっ、言いすぎだけど)」とか、本気で思ったもん。

3.従がって、法律は万能ではないということを理解し、適切な落しどころを見つけるべき。

⇒そうなんです。ないそではふれません。弁護士費用も馬鹿にならないのです。だから私としては、「この問題って、法律的にはどうなのさ?」と基本を抑えるために弁護士を活用し、実際の法律に絡むトラブルについては、自分を知り、相手の現状を知り、落しどころをみつけていくのが、適切なんじゃないかと思っています。

 島田先生がブログで書いていましたが、やっぱり世の中はルールどおりにはいかないわけで、理不尽なことも非常に多いわけですが、世の中をうらんでも仕方が無いわけで、この中で自分がどうすれば一番有利に運ぶかを冷静に考えるのが適切なんでしょうね。私の場合は、やけ食いとやけ飲みをとりあえず辞めます。

 ところで法律といえば、私はスターバックスに行くたびに、コーヒーミルクを余計に2.3個貰ってきちゃうんですよね。これっていくつ以上くすねちゃうと、窃盗罪になるのかなあと、いつも思っているのですが、誰か教えてください。

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2007年1月25日 (木)

食べ放題で食らう

 不愉快な事が発生したので、今日の午前中は苛立っていたが、あまりイライラしていても仕方が無いと思ったので、急に思い立って近所の日本料理屋「蔵善」の食べ放題RMB58元に行った。急に思い立ったので、友人を誘う暇がなく、一人で行って、客も他にいないものだから、黙々と食べ続けた。脳味噌の中で飛び交う不愉快な事を押し込めるように、口を動かしたので、酷い食べっぷりだったに違いない。

さわらの西京焼き2枚、まぐろのにぎり2貫、うなぎにぎり1貫、しめさばにぎり2貫、てんぷら巻、海苔巻き、あげだし豆腐、小さなお造り、なすの胡麻煮、たけのこ煮物、味噌汁、野菜の田舎煮。それからサラダを頼んだのに出てこなかったので放棄した。こう書いてみると、案外食べられないものだ。選択肢が少なく、モツ煮込みとか、焼き鳥類とか、にしんの煮つけとか、あさりの蒸し物とか、私の好物がなかったし、煮物類の味付けが濃かったのでイマイチストレスが解消されず、残念だ。ちなみに日本人調理師のいない居酒屋に行くと、自分の料理の腕に自信がもてて良い。

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2007年1月24日 (水)

嬉しいな

 正月に日本に帰省したら、「考古××会発足のお知らせ」が届いていた。発起人には院で知った顔のおっさん達(今はおっさんだが、当時はちょっと先輩。)の名前が連なっている。あらま、懐かしいわねえと思い、ついでに返信葉書もついていたので、近況欄に連載の事を書いて送っておいた。

 そうしたら、私の連載を見てくれたみたいで、院の先輩かと思われる人からコメントの記入があって、たいへん嬉しく思った。彼の本名より一字足りない名前になっているが、地名が同じだし、彼が書きそうなことが書いてあったので、多分間違えはないと思う。それはたいへん嬉しい事である。(まあ、勘違いかも知れないが、幸せなので、ほおっておいてくれ!)

 院は外様だったし、なにせ考古研究室なので合宿を重ねてきた仲間意識の強いのが学部あがりの人達だったので、私は当時、強く外様を意識せずにはいられなかった。例えばだ、すごくくだらないことだが、発掘事務所に行くのに、若くて可愛い学部生はサーフに乗せてもらえたが、私は乗せてもらえなかったなど、くだらない思いがあったし、修了後担当教官が亡くなった時にお知らせが来なかったりした。(笑)

 しかし、こうしてコテコテ考古の彼からコメントを書いてもらえると、仲間として認めてもらえたのかなあと思える。専門とは違う分野に行ってしまったが、だからといって世間から埋もれてしまったわけでないという、自分のプライドも再確認できる。

 こういった変なプライドというのは、客観的に見たらどろどろしているし、詰らんことだが、そういう詰らん意地があるのが自分なのだから、仕方がない。外様で何となく冷遇されたことを当時は嫌だと思っていたが、今更そう思っても仕方がないし、「ふん!」と思ったからこそ、出来たこともあるので、まあ、いい学生時代だったんだろうと、今は思っている。そういう意味で同窓会がしっかりしている吾が母校はなかなかのものだと思うのである。

 

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ステーキの悲劇

 先日、ホテルのデリカッセンで売っている1枚200元もする肉厚のステーキを頂いた。貧乏性なので、まず1/2枚を食べた。さすがに肉厚で、肉汁が滴っておいしい。残りの3/2枚は、凍らせると味が落ちると思い、そのまま冷蔵庫で保存した。ゆっくり少しづつ味わおうということだ。

 月曜日は息子のテニスのレッスンであった。遅く家に帰ったら、うちのお手伝いさんが、「おなかがすいたでしょう」と言い、残ったステーキを焼いて出してくれた。出されたステーキを見て、私は目が点になった。ステーキはカリカリに真っ黒に焼かれて薄く小さくなっていたのだ!食べてみると、肉汁が全部出てしまっているので、味わいなんてまるでないし、肉がやけに硬い。これじゃあ、最低レベルの肉を買うのとおんなじじゃないか!

 まあ、お手伝いさんに何にも言わなかった私も悪いのだが、これにはあきれてしまった。解説すると、中国では最近まで牛肉を食べる習慣が無かった。食べるのはイスラム教徒で、中国では最近まで肉牛に飼料を食べさせる習慣が無かったので、牛肉は硬く筋だらけというのが定説で、牛肉は煮込んで食べていた。いためて食べるのは豚肉で、豚肉を半生で食べるのなんてもってのほかであるから、中国人にはそもそも半生の肉を食べると言う習慣がない。むしろ生の部分があると危ないとすら思っている。だから親切心で時間を掛けて3センチの肉厚のステーキが、5ミリのペロンペロンになるまで、辛抱強く焼いてくれたということになる。多分これは彼女の好意なのである。

 いくら彼女の好意だからといって、300元もするステーキが台無しになったのは、やっぱり不愉快なので、「高そうなものは、私に断ってから料理してねー。」と一言話して矛を収めた。うーん、やっぱり惜しいものは惜しい。

 最近は「これって、一体なによ!」と思うようなちょっとしたトラブルに巻き込まれていた。「私はちっとも悪くないのにサー」とちょっとだけ落ち込んでいたが、友人と飲んで憂さ晴らしをしたら、すっかりいい気分になった。長い目で見たら、多分こういうトラブルがあったことは、良かったのだろう。まあ、良い友人がいるのは、幸せなことだ。


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2007年1月 2日 (火)

謹賀新年*娘、沼に嵌る。

謹賀新年。

今年は日本に帰省して新年を迎え、近所の城址公園にある地元の神社に拝みに行った。その城址公園には蓮沼があるのだが、氷が張っていて、8歳の息子と、9歳の甥っ子が氷を拾って投げて遊び始めた。それをみて、娘がお手本を示すといいながら、大きな氷を取るために、沼の氷に体重をかけて氷の塊を取ろうとしたのだが、体重の割りに氷が薄かったので、そのままずぶずぶと沼に嵌ってしまい、腰までつかり抜けなくなってしまった。私が見つけ、あわてて引き抜いたが、娘は下半身がびっしり泥だらけ。まったくこまったものだ。まあ、おぼれないですんでよかったが。これではタクシーにも乗れないので、20分歩いて帰って、風呂場に直行した。

今日は妹と両親と子供たちがアウトレットに行くということになった。私は貧乏生活が長かったので、無駄使いが大嫌いで、娘の買い物に必ず口を挟む。それがいやみたいで、かつ娘は思春期で母親が煙たいみたいで、私はアウトレットに行かないことになって、今暇である。学生時代からの気の置けない友人に電話して昼飯でもと思ったが、中国でばたばた忙しかったので、アドレスを置いてきてしまい、ついでに携帯のメモリにも残っていないことが発覚し、友人と連絡が取れない状況になっていた。がーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!

娘も新年早々沼に嵌るなんて、相当なものだが、親も同じくしょうもないわねえと思う。2007年は果たしてよい年になるのでしょうか? あー不安だ!

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