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2006年12月22日 (金)

借金についての認識

中国人同士では親しい間柄でしか借金はしないと言います。
中国人の間では、親しい間柄であればあるほど、
帳面につけたり、借用書を書くことはせず、
催促もしないのだそうです。
私は貸したものは返すのが当然と思っていたのですが、
「催促する=人間関係よりもお金が重要」と捉えられ、
相手が気を悪くするのだそうです。

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2006年12月 7日 (木)

捕り物

 昨日休憩室で食事を取っていたら、反対側の部屋で仕事をしているスタッフが、「捕り物だ!」と叫んだので、早速窓から外を眺める。そこには黒山の人だかりと、道路にうつぶせに寝かされ、腕を腕で縛り上げられた2人の男性がいた。素人が泥棒を捕まえる場合には、こういう姿勢にならないと思われるので、傍に警察の車は見えなかったが、私服警官が指名手配の犯人を逮捕したものと思われる。日本だったら報道ものだが、中国では必ずしも報道されるとは限らないので、どんな事件なのか私は分からないが、面白いものである。

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2006年12月 6日 (水)

違法な建て増し

私は北京郊外の中国人向け中級マンションに住んでいるのだが、そのマンションが最初に開発されてからもう10年くらいたつこと、現在中古マンションの流通が本格化したことから、新たに人手に渡り新内装する部屋が多いのだ。特に庭のついている1階の部屋が新内装するのが目立っているが、新内装にあわせて、ベランダ部分を発展させてそこにそのまま部屋を増築しちゃったり、ディベロッパーが1階の部屋の個人用庭と定めた部分が元々テツ枠で囲われているのだが、その元の囲いを壊して、個人用庭部分を広くして自ら鉄の囲いを作っちゃうような部屋が続出している。聞けばこういった行為ができるという理由で、1階の部屋は人気があるらしい。とはいえ、こういった行為は、マンションの外観を損ねるわけで、ディベロッパーとしては黙っているわけにいかない。そこで建て増し1平米当たり年間3000元とか罰金を徴収するらしい。

多分建築法からいくと勝手な建て増しは違法なのだろうし、建て増しに対する罰金も多分部屋の売買契約に記入がないだろうから違法なのだろうが、まあ仕方がないのかも知れない。

ちなみに今日は雨が降りそうな空模様でとても寒い。スキーに行きたいなあと思う。

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2006年12月 5日 (火)

汽車巡礼

とは、CCTV4チャンネルの番組のタイトル。自動車に関する特別番組だ。レーシングカーの選手に新発売の中国国産車(今回は吉利だった)に試乗させ、「たいへんよい!」と言わせたりする。これを見ながらうちの中国人スタッフが「ホントカヨー。きっと吉利から金貰ってんだよー。レーシングカーに乗っている人が、中国の国産車に乗って快適だって思うはずがないじゃん。」と言っていたのが面白かった。こういう夢のない発言は私そっくりで、私がいかに中国ナイズされているかが分かってぞっとした。

他には武漢でのモーターショーの映像や、東風汽車が日本に自動車を輸出する関連の映像が写っていた。モーターショーでは必ず車の横にモデルのお姉さんがいるんだなあと思う。アメリカやヨーロッパのモーターショーも女性モデルがいるんでしょうか? どなたか教えてください。また武漢のような田舎でも新車がじゃんじゃん走っており、「これじゃあ、中国で車はうれるよなあ、大気も汚染されるわけだなあ」と思う。

ところで昨日から新入社員が一人入った。高校時代から大学卒業まで日本に滞在した中国人。文書のチェックをしてもらったが、昔バイトで来てくれていた日本人大学生よりずっときちんとした添削が出来ている。私の感想だが、ドメの日本人とメールや文書のやり取りをする場合、日本人は察しあう習慣があるためだと思うが、主語や述語がはっきりぜず、「あれ、その」などの指示語を多用するため、何が言いたいんだか分からない文書を書く人がいる。他方中国人は他民族国家なので概念の説明が割りと上手い人が多く、中国人の日本語の方が、ドメ日本人の日本語よりも分かりやすいことがしばしばあったりする。

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2006年12月 4日 (月)

中国ネット通販

 金曜日にネット通販ベルメゾンについて書いたが、書いたあとに再びその知人からメールが来たので、「せっかく買ってあげようと思ったのに、上海だけで、ざんねーん。」と返信したら、「2007年のはじめにカード決済が始まるので、全国展開が始まるから、最初は試行錯誤だけど、是非試してね。良かったら皆に薦めて。」という返信が来た。ということなので、皆さん是非お試し下さいね。

 ところで中国におけるネット通販がいかなる展開をみせるのか興味がある。中国の市場にはニセモノも不良品も混じっているから、中国の女性の買い物というのは、真剣勝負である。納得するまで値切るし、そのために商品をよく観察する。私もそうだが、中国に来てから「現物を見なければ、納得できない」という気持ちが強い。そういう「実物がなければ信じられない」という市場、社会にあって、ネット通販がどこまで受け入れられるのかが、とても興味がある。「写真と実物が違うじゃないか?」というクレームの比率や、返品の比率が日本より高くなってしまうのではないかと、私は予測している。まあ、きっと彼やその部署にも覚悟があるとは思うが。

 それに商品について、多分質がいいせいだと思うが、中国の市場価格に比べてやや高いんじゃないかと思う。高くても中国人は納得すれば買うが、そのためにはベルメゾンが信頼できるブランドと大衆に知ってもらう必要があると思う。上海にアンテナショップがあるようだが、こうした活動がもっと大々的な方がいいんじゃないかと思ったりする。

 そういうわけで、来年半ば頃に、再び状況を聞いてみることにする。彼については、いろいろあると思うが頑張って欲しいものだと思う。

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2006年12月 1日 (金)

中国ネットオークション

 今日も昼休みにぼーっとテレビをみていたら、中国のネットオークション詐欺が話題になっていた。

 なんでもオークションをみて、お金を振り込んだのにモノが届かないというトラブルが、消費者協会に結構寄せられているらしい。あたしゃあ、旧時代の人間なので、現物を見ないと納得できないタイプなので、書籍とcd以外はネットで購入したことがない。メールオーダーも嫌い。中国だったらもっと怖いんじゃないかと思っていたが、さもありなんだ。詐欺の方法としては、まず友人知人に頼んでネット取引のネット上で示される信用度を上げておき、それで相手を油断させて詐欺をするそうだ。

 ところで中国でネット取引が多いのかどうかということだが、多分これからなんじゃないだろうか? 先日ひさしぶりに知人からメールが来た。このおっさんは「企業留学→北京駐在→東京」というルートで来て、今回上海に赴任になったらしく、コンシュマーサービスをするんだそうだ。具体的にはベルメゾンの中国版を最近はじめたらしい。ふーん、あの会社がこんなことすんのねえと思う。

せっかくなので今ページを開いてみたが、日本のベルメゾンのネットを開いたことがないから確定はできないが、翻訳版みたいで、お客様の声の登場人物は日本小姐だった。まあ、まだこれからということなんだろう。

せっかくなので買い物ができるか問い合わせをしたのだが、今通販できるのは上海だけなんだそう。ふーんつまんないと思いつつ、買い物をせずに、お愛想で「買いたかったんだけど」と言えるのはラッキーだと発想を転換させる。まあ通販好きな人もいるから、中国でもきっとそれなりに儲かるんでしょう、きっと。

ちなみにベルメゾンの他に以下のようなアドレスがあったので、
多分彼は会社命令で、その辺のネットビジネスを始めるんでしょうね、きっと。
この彼は、北京駐在時代に「中国はもういやだよ」といっていたのに、ご苦労なこったと思う。
部署も変わっていろいろあったのだと思うが、まあ頑張って欲しいものだ。

BELLE MAISON:http://www.bellemaison.cn/
ここカラダ:http://www.cocokarada.jp/
QVCジャパン:http://qvc.jp/cont/top/Main
グランマルシェ:http://www.g-marche.co.jp/

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知らぬが花~和諧社会

 当方の連載にコメントを頂いた。

「病院の門は大きく開いている。だけどお金がないから入れない」なる狂歌が中国では流行っているとか。そして入院できても安心はできない。払いが滞れば病院は患者を路上に捨てに行き、貧困の父は白血病の娘を病院に置いて行く(http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1126&f=column_1126_003.shtml)。簡単に借金できない事情は理解するが、こんなことがまかり通る社会が本当に「人間関係が密接」なのか?

だってさ。中国について興味を持つのはよいことだが、現状をご存知ないのかしらんと思う。
それに「じゃあ、日本では誰かが重病になったときに、職場でカンパしたり、親戚が全財産をつぎ込むことが普通なのか?」と問われれば、この方はどう答えるのであろう?

「払いが滞れば病院は患者を路上に捨てに行き、貧困の父は白血病の娘を病院に置いて行く」って事は事実だし、私も目にしている。それこそが「貧しさ」だし、貧しいというのは嫌な事だと思う。

日本だったら国や国保がなんとかしてくれるのだろうが、中国では病院は独立採算を求められているから、お金を払わない患者をおいておくことが出来ない。病院の従業員だって生活があるわけで、可哀想だからといって無料で治療して、従業員の給与が払えなくなったら、従業員は出て行かざるを得ないわけで、病院自体が存続しない。だから治療費が尽きた患者には、病院は何もできないし、患者は家に帰って死の時を待つのだ。

都会の労働者だったら職場のカンパでどうにかなる部分があるし、タクシーの運転手や同じ病棟の人達からこういう話をいくつも聞いた。ただ地方の農民となるとカンパにも限度があるのだ。年収が2千元以下の農民も多いし、こういった農民の親戚や友人だってそのレベルの収入であろう。白血病の治療は入院が必要だから、入院の場合、最低でも月に2千元かかり、それが最低でも1年続くわけだ。どんなに頑張ったって限度がある。だから貧困の父が白血病の子供を病院に置いていくのは、私から見て正しい選択なのである。つまり自分ではどうしようもないから、運を他人に託すのである。病院で子供を見かけた人が何とかしてくれる可能性だってあるのである。たまにであるが、新聞にその悲惨な運命が取り上げられて、新聞の読者から募金が寄せられることがある。

中国のこういった悲惨な現状を批判するのは簡単だが、じゃあ、いい解決策があるんだろうか? 私はそれを問いたい。もっと日本がODAすればいいわけ? 私はそうは思わないけどね。中国で餓死する人が殆どいなくなっただけ、ましなんじゃないかと思うのだけど、志が低すぎる?

公的支援がない分、助け合いの必要があるからこそ、中国の人は他人に優しいと思う。日本の報道を見ていて私が嫌だなあと思うのは、すぐに「国がなんとかしろ」とか「国連が何とかしてくれないのか」とか、他力本願になるところである。

私は問題があれば自ら対処しなければならないと思うし、自分がお金を稼げる力を持つということは重要だと思う。世の中は弱肉強食でできていると、病院の現状などをみて改めて思うからである。

それから最後に付け加えるが、中国は「和諧社会」でないからこそ、それを目指しているのである。


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