ペッチャンコ
結構気になるのが、路上に落ちている猫や犬や蛙の死骸。最近では郊外で飼われている犬や猫も多く、中には車への免疫がないみたいで、轢かれちゃう犬や猫も多いようで、それでも轢かれた犬や猫がそのままぺっちゃんこになって干乾びて、紙みたいに薄く引き延ばされて、ぺったり道路に張り付いていたりする。
道路掃除人がオレンジ色の蛍光服を着て掃除をしているのだけれども、轢かれてしまう犬猫が多いのか、或いは車の通行量が多いから放置せざるを得ないのかが分からない。
昔日本で轢かれた猫を見たことがあるが、内臓が飛び散っていて怖かった。そういう意味で、北京だと気候が乾燥しているから、早くに死体も乾燥して、気持ち悪さが軽減するのかも知れない。幽霊話が少ないのも共産党の影響ばかりでなく、気候も関係しているのかなあと思ったりする。
昔大学時代に、ゼミで魯迅の「傷逝」(「彷徨」の中の一遍)を読み、主人公の男は、後悔も罪も感じず随分ドライで薄情で嫌だなあと思ったものだが、それだけ世界が過酷なのかもしれず、だから気候と同じでおもいっきりドライなのだろう。このドライさに、日本人の私としては、結構傷ついたりする。
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