こういうのって、日本では見かけないが。
バタバタしていて美容室にいけない時期が続いていたが、昨晩残業の後、8時過ぎに自宅近くの美容室に行ってきた。もう8時をすぎていて、オーナーもチーフもいないので、美容室はだらけきっていた。客は私一人しかいなくて、私は見ちゃいないのに、テレビをつけていた。呉大維が司会をする歌番組で、香港や台湾や大陸の有名歌手が歌をうたっている。私は髪の毛を染めていて、中国だから店の店員もたくさんいて、2人掛りで染液を塗ってくれるんだが、この2人はテレビできれいな女性歌手(誰だかわからん!)が出てきた途端、ぼーっと口をあけて、手を止めてしまうのだ!! こっちは残業で疲れてるんだ、早く帰りたいんだから、早く染めておくれ!
とはいえ、ぼーっと口を開け、テレビに見とれている店員をみていたら、怒る気もうせてしまう。あー何て間抜けな顔なんだと思ったら、心の底から笑えてきて、思わず笑ってしまった。店員が私の笑いをみたので、「まったく、あんたたちは、歌手がでてきたとたんに、ぼーっと口を開けてテレビに見とれちゃうんだから、しょうがないわねえ。働きなさいって!」と笑いながら冗談めかして言ったら、相手も大笑いした。
それにしても中国人は我々日本人より素直だ。というか、美容室にいるような中国人は、どれも地方から出てきたばかりの若者だから、多分純朴なんだろう。きれいな歌手が出てくると、思いっきり見とれるし、アイドルが奇声をあげると即その物まねをしたりする。あまりのアホっぷりに見ている私としては癒され、思いっきり笑って楽しませてもらった。
ところで「あんたたちは、何でそんなにテレビがすきなのか?」と聞いたら、お客がいるときでないとテレビをみることが許されず、勝手にテレビを見ているところをオーナーに見つかったら、1人50もとの罰金になるんだそうだ。多分彼らの給与は600-800元くらいだろうから罰金は痛いだろうし、店員達は、美容室に寝泊りしているか、安い家を借りて住んでいるから、あんまりテレビを見る機会がなくて、見るとエキサイトするらしい。ふーん。
それにしても、私は日本の会社で働いたこともあるが、「○○してはならない」という規則をみたことはあるが、実際に「テレビを見たら50元罰金」とか施行されたのを聞いたことが無い。「テレビを見たら50元罰金」とかって、日本の労働法では許されるのだろうか? 今度弁護士の知人に会ったらきいてみよう。
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