摩天楼
私は上海浦東の摩天楼が大好きである。例えば日本の新宿とか、東京の埋立地にも高層ビル街があるが、あくまで「高層ビル街」といった感じ。聞けば日本の建築基準法の制約があるから、なんとなくこじんまりとしてしまうのだそうだ。上海の摩天楼は規模が大きく、ボン、ボンと建てられていて、写真の通り、そのデザインも特徴があるものが多い。だから私のような田舎者は、あたかも「この摩天楼が、そのまま未来に繋がっている」という錯覚をもってしまい、錯覚に酔うことができるので、心地よいのだ。(まあ、毎日見てたら、きっとうんざりするんだろうけどさ~。) こういった錯覚と共に「摩天楼の似合ういい女」と自分を妄想しながら、摩天楼の町並みを歩くのは、とても心地よいものである。
で、上海の日本人の友人と話していて共通したのが、こういった景色を好んでしまうと、日本に帰ったときに気分がどんよりしてしまうということ。友人は日本に帰ると東京から大阪に遊びに行くのだそうだが、途中新幹線から見下ろす日本の建ぺい率一杯にみっちり建てられた家並みをみて、そりゃあ懐かしさもあるんだけど、不合理だよなあと思うのだそうだ。私もそう思う。集合住宅にして、しっかり緑地スペースをとって、更に個々家の間取りを確保した方がずっと合理的だと思う。シンガポールなんかもそうしたらしいしね。まあ、そんな事言っても、日本は個人の権利が強い国だからどうしようもないのだけどね。
北京では明日から国際会議が開かれる。夏に新しくした道路に、昨日は菊の花が置かれていて、今日は菊の花が植えられていて、気が付くといつの間にか緑化が完璧になっている。このスピードこそが、私が中国を愛する部分である。
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