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2006年10月31日 (火)

摩天楼

私は上海浦東の摩天楼が大好きである。例えば日本の新宿とか、東京の埋立地にも高層ビル街があるが、あくまで「高層ビル街」といった感じ。聞けば日本の建築基準法の制約があるから、なんとなくこじんまりとしてしまうのだそうだ。上海の摩天楼は規模が大きく、ボン、ボンと建てられていて、写真の通り、そのデザインも特徴があるものが多い。だから私のような田舎者は、あたかも「この摩天楼が、そのまま未来に繋がっている」という錯覚をもってしまい、錯覚に酔うことができるので、心地よいのだ。(まあ、毎日見てたら、きっとうんざりするんだろうけどさ~。) こういった錯覚と共に「摩天楼の似合ういい女」と自分を妄想しながら、摩天楼の町並みを歩くのは、とても心地よいものである。

で、上海の日本人の友人と話していて共通したのが、こういった景色を好んでしまうと、日本に帰ったときに気分がどんよりしてしまうということ。友人は日本に帰ると東京から大阪に遊びに行くのだそうだが、途中新幹線から見下ろす日本の建ぺい率一杯にみっちり建てられた家並みをみて、そりゃあ懐かしさもあるんだけど、不合理だよなあと思うのだそうだ。私もそう思う。集合住宅にして、しっかり緑地スペースをとって、更に個々家の間取りを確保した方がずっと合理的だと思う。シンガポールなんかもそうしたらしいしね。まあ、そんな事言っても、日本は個人の権利が強い国だからどうしようもないのだけどね。

北京では明日から国際会議が開かれる。夏に新しくした道路に、昨日は菊の花が置かれていて、今日は菊の花が植えられていて、気が付くといつの間にか緑化が完璧になっている。このスピードこそが、私が中国を愛する部分である。

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2006年10月29日 (日)

上海で思ったこと

私が好きなきらきら上海と、モダンなレストランの写真。このレストランは「紅房子」という80年代からある上海の老舗フランス料理で、私がフランスで食べたフランス料理よりもずっと美味しかった。

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静安寺*上海

 会議があって上海に出張した。私は上海が結構好きである。土埃っぽくないところ、冬でも緑があること、モダンな町で日本製品が豊富なところ、などである。田舎者なので、夜のきらきらライトアップされた町並みとか、洋風のモダンなお店とかにわくわくしていたりする。友達といった居酒屋なんて日本人だらけだし、日本みたいな感じも、北京に飽きている私としてはいい。

最初の写真は静安寺で、お客様とのアポの空き時間にさくっと見に行った。日本のお経とは違って、ガンガン鳴物を叩いて祈祷するところが違う。いくつか個室が用意されていて、年回忌とか生きている個人のための祈祷などがRMB3000元位払うとできるそうだ。高い祈祷だとお土産もつくらしい。ふーんと思った。北京は文化大革命の中心地だからお寺でおまいりという風習が殆ど残っていないが、さすがに上海は違う。それにしても、横の方で、ネスレの使用済み瓶におちゃっぱを入れてふらふら歩き回っているお坊さんをみてしまった。

そのとなりの久光というデパートでは日本祭りをやっていて、コスプレショーをしているんだが、コスプレの女の子が口ぱくで日本語の歌を歌っている振りをしているのが面白かった。寺の横でこれだけ大騒ぎしていていいんだろうかと思ったりしたが、多分共産党の国だからいいんだろう。

デパートも日本食材が多くて、嬉しい。20060604_022
 本格的和菓子がデパ地下で販売されていたので、即購入。かなり買い込んだのに、戻った日のうちに子供たちに食べつくされてしまった。

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2006年10月25日 (水)

中国で頑張る韓国ブランド

もうすぐ出張なので、昨日はこの冬のためのお洋服を買いに行った。
今までは服装市場で目を皿のようにして服を探し、200元くらいでそこそこのスーツやワンピースを購入してきたが、40を間近に控え、「もうちっと、まともな服を着た方がいいんじゃないか?」と思い始めたので、昨日はわざわざ燕沙と太平洋百貨に足を運んだ。

そこで分かったのだが、中国では結構韓国ブランドの服装が頑張っているという事だ。もちろんイタリアブランドや中国ブランドなんかもあるが、韓国ブランドの割合は少なくない。日本ブランドについては、中国で工場があって日本で売るパターンが殆どで、こっちで販売しているのは、私が知るところではワールドの3ブランドと、よく知らない「TSUBOMI」ブランド(自称日本ブランドだが、本当か?)くらいだ。しかしデパートを歩いていて、気に入った服があって「どこのブランド?」と聞くと、結構韓国ブランドだったりする。2件並んで韓国ブランドということもあった。私は韓国に行ったことがないので、韓国ブランドの名前が全く分からないが、中国のデパートでこれだけ韓国ブランドにぶち当たるということに驚きを感じる。だって日本のデパートに韓国ブランドが出店してるなんて、見たことがない!

韓国ブランドは、中国で製造し、韓国と中国で販売しているようだ。実は私は服装市場で、韓国向横流れ品の服を最近何度か買っている。横流れの店が、何故かなくなってしまったのと、冬物は品質が問われると言うことで、今回デパートでの購入になったのだが、最近の私は最近韓国ものばかり買っているような気がする。多分80%以上が韓国ブランドだと思う。

中国ブランドは値段はいいがデザインがイマイチだし、日本のワールドのものはカジュアルが多いので、かっちりしたビジネススーツが欲しい私としては、結論として何となく韓国ブランドを選んでしまう傾向にあるようだ。値段が安く、品質とデザインが良いというのが、今の韓国ブランドであると思う。ちなみに昨日買ってしまったのも韓国ブランド。値段はやや高かったがウール素材が暖かくて、デザインがべーシックだったので、一目惚した。

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2006年10月24日 (火)

中国の人民代表選挙

中国北京市の区レベル人民代表選挙の宣伝です。うちの自宅の近所は昌平区第59区となっています。(⇒あっ、個人情報バレバレだけど、昌平59区から私の住所を探ろうなんていう物好きはいないと思われるので。)個々に名前が出ているのが立候補者で、日本の選挙に慣れている私としては、候補者のプロフィールくらい宣伝してよと思ってしまいます。
大田区の議員の知人が朝陽区の議員に聞いたところによると、現在朝陽区では100人以上が区レベル人民代表に立候補しているそう。また共産党でない人も多いということです。まあ朝陽区は広いからねえ~。

P.S.昨晩ヘアケアしていたら、何だから髪の毛がきらきらしているので、「あっ、ラメ入ってるのかしらん?」と思って、よーくみたら、白髪だった。がーん!

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2006年10月23日 (月)

中国の調和社会実現重要視

 先週大田区議員の知人が、議会の視察で来京し、その合間に弊社にお越しいただいた。フットワークの軽さ、さすが20代にして政治家になっただけあると思う。

 彼と話題になったのが、中国の調和社会実現である。多分中国の調和社会実現を反映してかと思うが、最近区レベルの人民代表選挙があるようで、北京ではそれを盛んに宣伝している。もちろん日本のように候補者が選挙カーに乗って、ちりがみ交換車のように練り歩くとか、駅前で演説とかいうことはないのだが、マンション入り口や街頭委員会(町内会)の掲示板に垂れ幕を掲げたり、選挙についての説明や候補者名を掲示したり、かなりアピールしているのだ。ちなみに私のオフィスは国家機関の内部団体の中にあるので、建物入り口にも選挙に関する垂れ幕や説明書きが掲示されている。なんでも中国人だったら誰でも選挙でき、戸籍所在地で選挙を行う必要があるそうだ。

 私は1996年に北京に渡ったが、人民代表選挙が今までも行われているはずだったが、行われているということを知らなかった。私は掲示板を見るのが趣味なので、多分掲示板に出ていれば見ているはずであるから、多分ほどんど宣伝されずにひっそりと行われたということだと思う。中国人の友人によると、「昔(20-30)は全てが国営企業だったので、会社内で選挙が行われたが、今は人々が戸籍所在地に住んでいるとは限らないから、選挙が難しいんじゃないか」と言うことだった。

P.S.ところで今講演の仕事の準備をしている。これって、どこまで何を準備したら分からないし、慣れていないから緊張するから困るんだよね。で、こうやって文章などを書いて逃避してしまっていたりするのであるが、あー、人前でしゃべることが快感になるようになってみたいものだ。

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ニュースの現場

北京に住んでいて面白いと思うのは、ニュースの現場に近いというところであろう。

先日安倍総理大臣が訪中したときには、朝総理が中国から韓国にむかうため高速を走っているとき、ちょうどうちの車が高速に入るところで、武装警察に足止めをされた。前に3台ほど車が並んでいたが、その先を突っ切っていく数台の黒い車の中に総理がいたんだなあと思う。

先週は、子供を送るために高速を走っていたら、アメリカ大使館の車が何台も何台もすりぬけていき、ワゴンに「スタッフ1」「スタッフ6」とか書いてあったのでなんだろうと思っていたら、どうもライス長官とそのスタッフのお迎え自動車だったらしい。ライス長官とスタッフが乗ったら、交通規制されてしまうのだろうが。

まあ、こんなことにうきうきしていられるなんて、本当に安上がりでいいなあと思う。
それにしても最近の北京は渋滞が激しく、3,4年前は車で40分くらいで会社まで行けたのに、今は1時間半かかる。ついでに乗っている車の質が悪いのでお尻が痛くなってしまう。
若い頃はドライブが嬉しかったが、もういまではドライブなんて面倒だとしか思えない。(といって、教習所に通えないという事実を受け入れるようにしている。)

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2006年10月21日 (土)

街をお散歩

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今日はデジカメをいじらなければならなかったので、ついでに先週お散歩したときの映像を紹介する。
三里屯界隈は並木が綺麗でけっこう好き。
しかし再開発工事もやっていて、地方農村からの出稼ぎの人も多い。
地方出稼ぎの人を見ると、中国が貧富の差が大きい社会であるということが分かると思う。
私の場合は、中国の貧富の差になれてしまったので、
日本に帰ったときに空港の荷物労働者とか、作業員、工事屋さんとかがこぎれいな格好をしているのを、
不思議な気分で眺めてしまったりする。

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2006年10月20日 (金)

とんでもスパイ

 今日は商工会の部会に参加したのだが、理事会で大使館員の方が話したというお話の報告が面白かった。

 なんでも上海領事部日本人職員のスパイに脅迫されたことによる自殺事件の例があるが、それに類似するような事件が民間企業の代表者をターゲットに発生しているのだそうだ。在任中何にもなかったからといって安心してはならず、帰任してから5年くらい経って、娘が結婚するときになって、中国人が「こういう写真がある」といって、まず~い写真をもってきちゃうことがあるそうだ。だから行動には気をつけましょうね、一流ホテルのカラオケなんかにも当局の人がいて、監視されているんですよ、というお話だった。

 なんか、この話を聞いて笑ってしまった。この話が本当だったとしたら、中国の当局が一生懸命張り込んで弱みを握ったのだが、個人的な「娘の結婚式」レベルでしか、弱みが活用できなかったという話になる。弱みを使えるチャンスがないまま5年経っちゃったから、当局の人が負け惜しみ的に活用したってことなんだろうか? 労力の割りに得られるものが少なすぎるというものだ。

 まあ娘の結婚くらいしか、弱みを使うチャンスがないというのは平和なことである。だからこそ、被害者は大使館に報告ができたのだろう。しかし本当に浮気写真を持ってきたのは当局なんだろうか? そのあたりも疑わしいんじゃないかと私は思ってしまう。相手の中国人女性とかその関係者の可能性だってあるんじゃないだろうか? それをわざわざ「当局」といって脅かした可能性もある。
 
 まあ、大使館員の事件のように、首根っこを抑えられてトンでもない目に遭う可能性もなくはないのだから、気をつけることは必要なのかもしれない。

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2006年10月19日 (木)

レストランへの飲食物持込

昨日の新聞にくだらない記事が出ていた。何でも30代の北京の女性が、香山ホテルで子供の誕生日の食事会をした後、ホテルのカフェに場所を移して、持ち込んだケーキを食べようとしたら、お皿&フォーク代16元とサービス料15%を取られ、不満があって新聞に投書したという事件。なんでもカフェには「飲食物の持ち込み禁止」という文字もなく、お皿代徴収についてもかかれていなかったという。

まあおっしゃる通りなので、一応ホテルは謝ったようだが、レストランの気持ちになって欲しいものだと思う。だってろくに注文もしないで居座られたら、ビジネスチャンスを逃してしまうわけだ。家賃だって高いんだから、レストランの経営も考えてあげてくれ!

私は1996年に中国のレストランで働いていたが、ネスレインスタントコーヒーの空き瓶に茶葉を入れた客に、「ここにお湯をいれてくれ」と何度も言われたことがある。食べ放題で飲料で利益を取る形になっていたので、飲料を注文してくれないのは痛い。もちろん持ち込み禁止と書いてあるのだが、言うと100倍言い返されてめんどうなので放置されていた。

阜成門のマクドナルドで去年食事をしたが、ネスレの茶葉瓶を手にした中年のさえない男女が、マクドナルドのものは何も頼まずにデートしていたし、困ったチャンは多い。多分自分が恥ずかしいってことが分かってないんだと思う。

しかし消費レベルが高い東のほうだと、そういう風景が見られないので、豊かになれば困ったチャンも少なくなるのだと期待している。

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2006年10月16日 (月)

会社システムについて

 先日サラリーマンの友人と食事をし、会社のシステムについて語ってもらった。おかたーい会社の中堅サラリーマンなので、30半ばにもなると、だいたい誰がどこまで出世しちゃうのか見えちゃうらしい。私も日本企業のサラリーマンだったことがあるし、他でも同じ話を聞いたことがるから、よく分かる。みえちゃうからこそ、やってもやらなくても同じで、だから組織が停滞するのだそうだ。だが、そういうのもある意味幸せと思う。

 私は中国の合弁企業で働いたが、そこは「オーナーによるトップダウンの世界で、オーナーに気に入られたものが勝つ」みたいなところだった。そういう世界では、自分がオーナーに気に入られないことには何も進まないわけで、オーナーに気に入られるための自己顕示や足の引っ張り合いが凄く、同僚は仲間ではなく、ライバルだった。ミスが発生してもお互いに補い合うということはなく、だから会社として管理がぼろぼろだったわけだ。ブラックメールを本社まで飛ばされたり、お互いの悪い噂が飛び交うような、ぞーっとする世界だったし、もうあんな世界は嫌だ。

 私はそんなわけで、日本的なお互いに補い合い、同僚が仲間であるような世界のほうが好きである。日本の会社が弱肉強食の世界になるのは絶対に薦められないし、そうなったら社会、日本全体が荒れるんじゃないかと思う。

 日本の会社は、弱肉強食ではないが、退屈だし、出る杭は打たれるという世界だが、今だったら私も当らず触らず出る杭にならずに働けるかも知れないと思う。しかし友人は「そう思っても、当らず触らずができず、問題点を口にせずにはいられないのが、あんただよ。だからあんたは日本で社会復帰ができないよ。」と言う。まあ、そうかもね。

 

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2006年10月14日 (土)

その後の法倫功

 マンションの掲示板を見たら面白い掲示があった。なんでも派出所の管轄区域で人民元紙幣に法倫功の宣伝文句が書かれたものが発見されたのだそう。だから銀行などで人民元を受け取ったとき、法倫功の宣伝文句がある紙幣が混じっていないかチェックし(⇒ということは、百元札なのであろうか?)、もしそれを見つけた場合は、派出所またはマンションの住民委員会に届けること。届け出た場合はどこで受け取ったのかを報告し、それと同時に交換した札と同じ額の札を補償するというもの。

 ふーん、そうか? 案外法倫功は根強いんだなあと思う。根強い一方で、「法倫功に間違われたら困るから」と気功を辞めてしまった人も少なくない。全く面白いものだ。ちなみに私は法倫功の宣伝文句の入った紙幣を手にしてはいない。どんな宣伝文句が書いてあるのか見てみたいが、こうした掲示が貼られているということは、多分もうお目には掛かれないということであろう。

 北京はだいぶ冷え込んできており、私は毎日セーターを着ている。

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2006年10月13日 (金)

男女差をもっと考えては?

 深刻な話を聞いた。海外に赴任したが、奥さんが子供が生まれたばかりのこともあり、夫の元に来る覚悟ができず、実家でストレスをためてしまい、夫婦関係が荒れてしまっているらしい。

 私は日本に帰ったときに、専業主婦をやっている同級生の家に集まったりする事がある。その時には友人達に「旦那の海外赴任のときは、子供が小さかったら絶対付いていったほうがいいよ~」という話をするようにしている。中国の事例をあれこれ述べながら。

 面白かったのは、その話をしたときに、夫の地方転勤についていったことのある友人が「日本の地方でも、地方の女の子は東京に憧れがあるから、転勤すると女の子が露骨に誘ってくるらしい」とささやいたこと。ふーん、日本の地方でもそうなのかとびっくりする。それとも彼女の夫はそんなにいい男なのだろうか? まあ、少なくとも私の好みではないが、友人がほれ込んでいるくらいだから、きっといい男なのだろうし、だからなのかもしれない。地方の人は東京にあこがれるんだろうか? 地方の公務員の暮らしの方が恵まれているんじゃないかと私は思うのだが、そんなことを思うのは私だけだろうか?

 前にも書いたが、海外では日本人はお金持ちだから誘惑が多いのである。中国の寒村で生まれた女の子(水商売の女の子はたいてい寒村とかの出身らしい)だったら、1晩に千元も使える男は顔がやや悪くても魅力的に違いないと思う。その結果、女性からのアプローチもすごいらしいので、実際愛人を囲っちゃったり、囲わないまでも関係を続けちゃう人は多いようだ。私は女なのでそんな田舎出身の生活習慣の悪い女の子なんか気持ち悪いじゃないかと思うし、病気持ち(エイズも含む)の人も少なくないらしいからそんなリスクのあることは嫌だなあと思うが、男はそういう部分は見ていないのだろうし、人によっては「きれいに洗ってあげてから、楽しめばいい」程度なのだ。
 
 男の人は女より性欲が強いのだから、考えなしに、そういうのにすっーと走ったりしてしまうケースも多いと思う。単なる性欲の問題もあるが、自分に自信がもてないときや、仕事が上手くいかないときに、「あなたが頼りなの」とか目を見上げて言われたら、きっと救いになるんだろうし、そういうので、すっーと走ってしまうような人もいるだろう。

 だから子供が小さく夫の力が必要な時期は、そういった誘惑に晒さないほうがいいんじゃないかと思うのだ。若気の至りで、そのまま日本の妻子を捨てて中国の若い女性に走ってしまった人のことを知っている。まあこのケースでは子供が生まれたばかりで男に父親の自覚が生まれないうちだったからという点もある。男は生理的に父親になるのではないから、子供の近くにおいて父親としての自覚をはぐくむことも必要なんじゃないかと思う。日本人の妻子を捨てて中国人女性に走ってしまう日本人男性は少なくないが、それを指してある男友達は「或る意味、幸せじゃん」というが、私は「そうか?」と思う。結果的に2つの家族を背負うことになるから、やっぱり損だと思う。

 まあ男がしっかりしていて、遊ばないか、妻や彼女には知られないように遊んでくれればいいし、妻や彼女が分かっても知らん振りできるような度量があればいいのだが、若くて愛があるうちは難しいのではないかと思う。だからやっぱり、夫を単身赴任に出すのであれば、リスクを覚悟したほうがいいと思うのだ。

 私のある男の友人(といってもかなり年上)は、若かった頃に海外赴任が決まり、妻が付いていくのを嫌がったので、「付いてこないんだったら、現地で愛人を作ってしまう可能性もあるけど、いい?」と妻にいい、妻についてこさせたらしい。そういうことが妻にいえる人といえない人がいると思うが、いえる彼はさすがに出世している。夫として妻をどう説得して、一緒に駐在してもらうかは、難しさがあるんだろうと思う。

 妻は男性と女性の性欲の違いや、考え方の違いを理解して、夫を管理したほうがいいように思えるが、私がそう思えるようになったのは、単に北京に長いからなのかもしれない。

⇒まあ、もちろん、真面目でいい男性もいるんですよ。
 「でも、そういう素晴らしい男性は、とっくの昔に別の女性のものになっている」とは後輩の弁ですが。
 まあ自分も完璧ではないので、他人に完璧を求めることは無理なわけで、ベターな相手だったらいいんじゃないでしょうか?

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元墓地に建てられた家

 先日くだらないけど当事者にとっては重大なニュースを見た。北京の昌平区にある或る商品高級住宅区画で分譲された一戸建て住宅について、家主が敷地に木を植えようとしたところ、お棺が出てきて、更に人骨が出てきてしまったという問題。こういう問題はまずいみたいで、一日だけ報道されて、あとは報道されていない。

 全く高値で買った自分の家が、元々墓地だったところだなんて気色悪いに違いないと思う。但し私だったら、腹は立つけど、な~んにも言わずに、中古物件仲介業を通じて見知らぬ買い手に安い値段で売ってしまうんじゃないかと思う。知らぬ顔で婆抜きの婆を隣にゆずってから、退場すると思う。

 だって「一度払った金というのは、戻ってこないと踏んだほうがいい」と言うのは世の習いだし、ディベロッパーが使用済みの家を黙って払い戻ししてくれるとは思えない。

 多分ディベロッパーが何もしないのに業を煮やして家主がマスコミに持ち込んだんだろうが、こうやって報道されることは、家主にとって何にもメリットがないんじゃないかと思う。メリットがあるとしたら、愚痴をこぼす相手が現れたくらいなものである。

 報道なんてされた暁には、他の家主も文句を言い出すだろうし、ディベロッパーはなおさら払い戻ししてくれなくなる。全部払い戻していたら、経営が成り立たなくなってしまうからだ。それにこんなことが公になったら住宅を売ることが難しくなるだろうから、ディベロッパーの資金繰りは苦しくなり、なおさら払い戻しは難しくなる。またこんな家、誰も買いたくないから、中古市場に持ち込んでも、売れないか、売れても安く買い叩かれるであろう。

 共産党の国であるのか、中国人がそういう人たちだからなのか分からないが、墓地は日本に比べていい加減に扱われているように思える。夫の実家の墓地は朝陽区にあったが、革命のドサクサでそのまま工場になったらしいが、骨がどうなっているのかは誰も知らない。大方墓石を取り払って、骨はそのまま埋まっているんであろう。現代の中国人の骨への思いも日本ほどは強くなく、夫の父親の骨は散骨された。でも普通に考えて、お墓の上に住むのはいやというのが人情で、共産党の国であるけれど、結構人々は幽霊を信じていたりする。

 拉致被害者の横田めぐみさんの遺骨が偽物だった事件があるが、私はあれをみて、遺骨をどう扱うかの文化的背景が違うんじゃないかと思った。多分日本にとって遺骨は大切なものであるが、北朝鮮も共産党の国だから遺骨がいい加減に扱われていて、現地の人々もそれに対してそんなものであるとしか思っていないということなんじゃないかと思ったのだ。多分騙すとか騙さないとかの問題ではなく、単にその程度の国ということなんじゃないだろうか? 

 私自身は、今住んでいる家は畑の中にたてられたもので、田舎では畑の中の林の場所にお墓があるケースが多くて、私の住んでいるところがたまたまお墓になっている可能性がなくはないのだが、知らなければ何でもいいやと思っている。年を取ったせいか、知らなくて済む良くないことは知りたくないとか考えていたりする。

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2006年10月11日 (水)

河北省のオーストリアとの合弁のワイナリー

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2006年10月10日 (火)

日本の菓子メーカーさん!

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韓国系の合弁会社オリオンの菓子は、
北京の多くの店で売られています。

放置しておいていいのか?
或いは、
放置せざるを得ないのでしょうか? 

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さもありなん~北朝鮮の核実験

 「北朝鮮の核実験がやや失敗」という記事を読んだが、「さもありなん」だ。だって北京で見かける北朝鮮って、発展の面でイマイチだもん。

 北朝鮮は賭博、麻薬、タバコのニセモノで知られる。賭博については、実は結構さかんみたいで、中国との国境部分に大きな賭博街があり、中国の朝鮮自治区の役人が公金で豪遊して捕まっている。麻薬や偽ブランドタバコについてはよく分からないが、結構中国国内で流通しているという噂を聞く。どれも太古からあるもので、特別な技術力は必要ないものである。

 北京の北朝鮮の店で見かける北朝鮮のおみやげ物も、朝鮮人参、キムチ、漢方薬、タバコ、酒くらいなもの。どれも昔からあるものばかりである。
 
 空港や街で見かける北朝鮮の人達は一見「あら、中国の地方農協かしら?」と思わんばかりの貧しい身なり。でも実は日本語がぺらぺらの教養人だったりする訳で、教養人でも貧しい身なりをしないわけにはいかないような国情ということである。そういう国なんだと私は思っている。

 もちろん北朝鮮の軍事力ややけくそを軽視してはいけないと思うが、必要以上に脅威に感じる必要もないんじゃないかと思っていた。だからアメリカの発表を、「さもありなん」と思ったのである。

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2006年10月 9日 (月)

日本人は好意的で騙されやすい?

 連休中にYAHOOニュースをみていたら、「難病のため、アメリカで心臓の移植手術をうける」という子供のための募金活動について、ネットが炎上しているという記事があった。 興味があってネットでいろいろ検索してみて、私なりに考えさせられた。

 まずは肝心の大本の募金募集HPを見て、「日本人はなんて好意的で、信じやすいのだ!」と思った。1億4千万円の目標額に対してすでに8千万円ものお金が集まっている。これは本当なのだろうか! そうだとしたら凄い! 

 私は「ネット上に書かれていることなんて、本当かどうかわからない」と常に考えている。それなのに、どうしてやすやすと送金してしまうんだろう?

 「他人からお金を恵んでもらう人」の代表は乞食であろう。我々が乞食にお金を恵むのは、乞食が困っていると予想されるからである。募金だってそうだ、恵む側は困っていると判断するから、恵むのである。しかし中国の乞食の世界には、「困っていないのに恵んでもらう」「商売として物乞いをする人がいる」という問題がある。偽乞食はわざと貧しい身なりをして外国人が多い地区や繁華街に立ち、物乞いをする。中国の報道では、乞食は黒社会(日本語で言うやくざ)の組織的な資金収集活動だという。わざと障害者を集めて物乞いをさせて、収入を元締めががっぽり取ってしまうらしい。

 外国人が多い地区に立つ乞食は身なりは貧しいが五体満足である。中国人の繁華街に立つ乞食はほぼ全員が障害者である。この違いが面白い。中国人消費者は偽乞食がいて当たり前だとおもっているので、シビアであり、凄く恵まれていないと判断できる相手以外に恵まないのだ。本当か嘘か分からないが「深せんなどでは物乞いとして生きていくために五体満足な赤ちゃんの腕を切断する」という話しを聞いたことがある。ここまでしなければ中国人は物乞いに対して消費しないのである。

 また他人からお金を集めるためには、自分を晒す必要もあると思う。晒さなければ、恵む側は相手が困っているか判断できないのだ。だから中国人向けには身障者の物乞いでないとお金が集まらないということでもある。

 私は中国の病院で、医療費が払えなくて困っている親子にお金を恵んだことがある。親の様子が明らかに貧しいこと、親の腕に抱えられている子供がお腹がパンパンに膨れていて悪い状態だったこと、傍に診断書が添えられていたからである。つまり彼等は全てを晒しているのである。だらからこれは詐欺でなく、本当に困っているのだろうと判断できた。人にお金をもらうというのは、本来こういうことではないだろうか?

 日本の子供のHPについて、記載が事実であると仮定しても、あまり私は心動かされない。ある種ご両親の必死さというものが伝わってこないからである。他人からお金をもらうのであれば、自分がどんなに困っているか自分を晒し、訴えなければ、お金はもらえないと思うのだ。少なくとも私はこのhpを見ただけでは募金に協力しないだろう。

 また「困っている」の判定基準は、私の場合、日本の基準よりハードルが高いと思う。

 入院時に同室だったある中国人の子供は、血腫を患っていた。この治療は月に4千元~1万元以上の治療費が必要で、中国では非常な負担である。もちろん両親は貯金を使い果たし、親戚縁者からのお金も尽き(もちろん親戚は全員貧乏になった)、看病のために片親は仕事をやめ、治療費のために家を売って住む所もなくなったのに、子供は一向によくならず、母親は医師の前で泣いていた。そして傍から見ている私としては、治療や持ち物や生活からそれが本当だと分かるし、私だって資金繰りに苦労していたので、どうすることもできなかったのである。

 こういう親子をみているだけに、私財のすべてを投げ打つということが報道されず、親戚縁者からの協力について報道されないという前提の中、何故お金が集まってしまうのか、私は理解できないのだ。単に日本はそれだけ豊かということなのかも知れないが。

 このご両親も、私財をなげうっているかどうかなど、自分を晒さないまま募金活動をはじめているが、自らを晒さなくても気軽に募金をはじめてしまえるお気楽さこそが、日本の豊かさであり、尚且つネット社会の問題点なのかも知れない。

 こんなに気軽にお金が集まるんだったら、それを利用する人だって出てくるだろうなあと私は皮肉に考える。もちろん騙す人は悪いが、安易に信じる方もいかがなものかと思う。

 まあ、安易に人が人を信じる、美しい社会だからこそ、私は日本に帰るとほっとするのであるが、必ずしも善意だけでない人達が跋扈するのが世の常だからこそ、他人に優しく、しかし慎重でありたいと願うのである。

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2006年10月 2日 (月)

カフェで一服

 10月1日から中国は国慶節(すなわち建国記念日)の連休となる。 友達から電話で「お客様のためにカフェをプロデュースし、今日がソフトオープンなので遊びに来て」といわれたので、子供を連れて、友達の店に向った。

 友達の会社がプロデュースしたカフェは朝陽公園の中にある。朝陽公園は丁度休日で気候もよく、天気もいいので、地元民でごったがえしていた。公園内は舞台で司会者が司会をして出し物をしていたり、露天が出て羊肉串を売っていたりして、大変な人出である。その一角にソニーのエクスプローラの建物があり、現在オープン準備中なのだが、その付属施設のカフェを友人の会社がプロデュースしたというわけだ。

 店だけ見れば「あら、ここは銀座? それとも表参道?」という素晴らしいセンスの店で、フランスの高級カフェの制服の仕立て上がりみたいなのを着た格好いいお兄さんとお姉さんがいて、私を見て、にっこりと微笑む。とってもいい気分。
 特にお姉さんの制服がいかしていて、頭に地味な黒いリボンにおしゃれな白シャツ、黒いエプロンと、おしゃれなんだけど、一歩間違えるとメイドカフェのようで、私の心をくすぐる。(もちろんメイドカフェのように、制服が派手ではなく、もっとずっとセンスがいい。)

 コーヒーやサンドウィッチを売っていて、私はバナナチョコのホットサンドと、蜂蜜チーズトーストを頼んだが、味が絶妙で素晴らしかった。非常にお勧めである。値段はホットサンドやトーストが20元/皿と中国標準ではやや高めだが、日本ではこーんなおしゃれなカフェをこんな値段では楽しめないと思われるので、やっぱりお買い得だと思う。
 北京では廉価でおしゃれな店が山ほどあるので、だから日本に帰ったときにおしゃれな店に行きたいと思えなくなってしまう。だって日本のおしゃれな店は高いんだもん。表参道は大好きなのでよく行くが、貧乏人なので、きれいなカフェは覗くだけで充分おなかが一杯になるのである。

 このカフェは、多分連休でない時期に行くともっとお勧めであると思う。と、いうのは、連休で公園に来るのは庶民なので、羊肉串が似合う人達がそのへんをほっつきあるいているからである。外の景色とカフェの情景が合わないなあと思っているが、まあ羊肉串が似合う人達は店に入らないと思われるので、外をきょろきょろ眺めなければ、気分は表参道のままで、大丈夫である。

 普段の人の出がないときに、美しい緑を見ながらコーヒーを頂くのにいいだろう。私は、非常にいい気分になった。この連休は、日本に帰らなくても、日本に帰った気分になれたというもの。ちなみに今店に行きますと、私の送ったバラの花が見れますよ。あっ、そんなもの見たくない?

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SK-Ⅱ問題をどう読むのか?

日経Bpの莫さんは「SK-Ⅱ問題は、日本側が中国産ねぎの輸入停止などをした報復ではないか?」と書いているが、そうとも限らない面があるんじゃないかと思う。だって日本製品の化粧品だったら、他にもずっと有名なブランドがあるんじゃないんだろうか?

先日たまたま化粧品業界の人とご一緒して、SK-Ⅱ問題について、いろいろ無駄話をした。SK-Ⅱについて、化粧品業界の人は、もちろん日中関係もその一因かもしれないと指摘している。しかし元々SK-Ⅱについてはたたかれても仕方がない要素があったんじゃないかということだ。前にも指摘したが、誇大広告の問題もあった。それに彼等はアメリカのP&G資本だから、アメリカ流の成果主義を取っていて、売り上げで個人の成績が決まるところがあって、例えば「200元お買い上げの場合、100元の商品券」など、あまり利益の出ない仕組みになっていて
いるらしい。だから売り上げの割には税務局に貢献していない部分があって、そういうのが睨まれる原因になっていたんじゃないかということだ。

SK-Ⅱについては、私はずっと日本ブランドという意識がなかった。だって大昔だが、大学生になって化粧デビューしたときにお化粧講座のご案内の中にSK-Ⅱがなかったような気がする。しかし今月号のOGGIにはSK-Ⅱの広告があって、多分ここ数年で日本でのシェアを伸ばしたんだと思う。

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