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2006年9月22日 (金)

中国のSK-Ⅱ製品に重金属成分が含まれていた問題について

 上記問題は中国の報道でも盛んに報道している。「ふーん」と思ったのは、アナウンサーが事件を紹介する際に、「日本ブランドのSK-Ⅱ」と言った部分。「ふーんそうか、中国ではSK-Ⅱは日本ブランドとして認識されているんだ」と驚く。というのは、私の中に「SK-Ⅱは日本ブランド」という概念がなかったからである。

 「SK-ⅡはアメリカP&Gが株主で、P&Gが宣伝等に力を入れてバックアップし、だからこそ、伸びたんだ」という話しを聞いたことがある。うちでは台湾と中国大陸のテレビ番組が写るが、女優さん(誰だっけ、有名な台湾の人)を「代言人」として、台湾と中国で、ものすごい勢いでテレビコマーシャルを打っている。コマーシャル内容もまたすごくて、数年前の事だが、「20才分くらい若くなる」とか宣伝で女優さんが謳ってしまったので、誇大広告ということでパッシング問題に発展したこともある。SK-Ⅱ製品は台湾や中国で盛んに宣伝され、台湾、中国、韓国でとてもよく売れているというイメージがある。今回日本のニュースでSK-Ⅱはルーツが日本ブランドで、P&Gに買収され、日本で作っていると聞いたが、私はイメージとして「日本ブランド」というのは違うんじゃないかと個人的に思っている。

 先程述べたように、宣伝が盛大なため中国におけるSK-Ⅱの需要は相当なもので、多分資生堂よりもずっと市場シェアが大きいんじゃないかと思う。私のイメージとしては、市場シェアは「SK-Ⅱ>羽西=資生堂」という感じ。ちなみに私は資生堂派。

 テレビではSK-Ⅱの特設会場に消費者が押しかけ、商品の返品を求める消費者が会社と協議書を結んでいる画面が放映された。「協議書を結ぶだけで、返品してくれない!」と消費者がインタビューを受けていた。アナウンサーによると、消費者協会が「SK-Ⅱは消費者法に基づき、返品に応じなければならない」と表明したとあり、そうだとするならば、多分これからSK-Ⅱは返品に応じていくのだと思う。

 疑問に思うのは、SK-Ⅱは日本で作られ、台湾や韓国でも売られているが、本当に重金属成分が含まれているんであろうか?ということである。今まで台湾でも香港でも日本でも、そんな話しを聞いたことがないからだ。
 
 あくまで私の個人的な推論だが、中国の市場にはSK-Ⅱのニセモノも大分流通しているので、それらと混同されている可能性だってあるんじゃないかと思う。

 最近では中国政府のニセモノ取締りにより、見かけなくなったが、数年前まで、地下鉄や地下道をあるいているときに、「SK-Ⅱの化粧品セットを買わないか?」とよく声を掛けられた。また最近は行かないのでよく分からないが、万通の化粧品卸売センターなどで結構SK-Ⅱ製品を見かけたものだ。ニセモノのパッケージは殆ど本物と見分けがつかないようなものもある。

 もし仮に摘発されたサンプルがニセモノだったとしたら、たいへんな悲劇だ。ちなみにアメリカP&Gはニセモノ対策に力を入れている企業で、確か反海賊版連合を組織したのもP&Gだったように思う。そうだとしたら、そこまでしているのに、お気の毒としか言いようがない。

 今後化粧品業界の勢力地図がどう変わっていくのが、興味をもって見守りたいと思う。

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