中国でのホームスティ
先週、日本の大学関係者の方とお話しする機会があった。この大学では、学生の短期留学プログラムや長期留学を支援しており、中国でのホームスティも行っているそうだ。私は中国でホームスティがあるということにひどく驚いた。というのは、私が留学しても良いかなあと考えていた15年くらい昔は、留学と言えば寮滞在が当たり前で、ホームスティという選択肢は考えられなかった。当時は住宅事情が悪く、「経済適用房」など郊外の大団地が存在せず、1つのマンションに数世帯が住んでいたりすることも珍しくなかったからだ。私が10年前に訪れたある北京中心地のマンションでは、3Kのマンションに3組の夫婦が住んでいて、トイレと台所を共有していた。こういうのが普通だったから、ホームスティなんて不可能だったのである。
日本の大学生が中国北京の一般家庭にホームスティができるようになったということは、北京の住宅事情が格段に向上したと言うことだと思う。具体的にどういうところにホームスティしているかというと、その中国の提携大学の大学宿舎が、現在は主なホームスティ先になっているらしい。しかし、業者によっては、胡同でホームスティなんていう選択肢もあるようだ。その日本の大学関係者が語るには、いろいろなホームスティプランがあるが、現在の大学生は中国の富裕層の現代的な部屋にホームスティすることを好むらしい。「個室有り、ブロードバンド環境あり、ついでに別トイレあれば最高!」という考えのよう。私だったら下崗職工(レイオフされた人)の家なんかの方が、質素ではあるが、庶民の現状を知ることができるし、基本的に暇なのでいろいろ中国の事を教えてもらえるし、中国語以外はできない中国語のスペシャリストだから、語学力の向上のためにいいように思うが、若い学生は設備やネット環境が駄目だったり、人間関係が暑苦しいと言う理由で好まないそうだ。なるほど!
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