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2006年9月25日 (月)

地下金融

 よく中国の個人の資産状況を調べて欲しいといわれる。都市戸籍の人の場合、資産といっても、①会社の株主になっているか(⇒もうかっていない会社の株をもっていても意味がないし、バブルな部分が大きいんじゃないかと思われる)、②部屋をもっているか、③車をもっているか(⇒とはいえ、今は日本同様、車も大衆商品になってしまったので、「買うときは高いが、売るときは安い」という感じで、資産としてどうなのかと思ったりする)、くらいしか測りようがない。というのは、共産党の国だから、土地は国家のものだし、貴族もいないし、旧貴族の財産というのはおおむね没収されている。

 逆に借金については、中国の銀行ローンというのはまだ始まって5年くらいで、教育ローンと、住宅ローンと、車ローンくらいしかない。個人が会社のために借り入れをするということもできないので、借金まみれという人は理論的には存在しないのである。

 しかし、だ。中国には「地下金融」というものが存在する。まあ、最近まで闇の両替屋さんが出没していたのだから、そういうのがあるのも想像に難くないだろう。携帯電話のショートメールに「誠実に、高利でお金を貸します。小額の場合は金利は不要です。」などの宣伝が入ることがある。以前新聞で読んだところでは、博打に嵌った人が高利貸しから金を借り、借金が返せなくなって、借金の取立てが熾烈なために、飛び降り自殺をしたという話題があった。しかし高利貸しの問題はあまり表に出ないのが、現状のよう。

 高利貸の問題については、例えば日本ではアコム事件などが問題になっている。高利貸しとは、厳しい取立てもある、ブラックな世界で、たいへんお気の毒な状況になってしまう人もいるのであろう。しかしある意味、そういう世界を残すのも、悪いことばかりでないように思う。「借りたものは返さなければならない」「自分のやったことは、最終的に自分で責任を負わなければならない」というのが、世の中そのものだからである。

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