帰省する
8月9日の朝発の飛行機で北京から日本に飛んだ。半年ぶりの日本の感想は「リアル」である。
私は桐野夏生氏の作品が好きであるが、彼女の作品に上海を舞台にした「玉蘭」というのがあるが、あの世界にあるようなふわふわした浮遊感というのが、今の中国の大都市に存在していると私は思っている。
ここ10年以上中国は成長を続けてきており、何か勢いのようなものがある。特にわれわれ中国の日本人の世界というのは、ある意味昔の植民地時代の白人のようで、物価や安のために日本にいるとき以上の生活レベルを保っている。だから中国の中でも、私はある意味、バブルな気分に浮かれているのだ。(但し異文化摩擦があるので、仕事はきつく、いいことばかりではないが。) ところが日本に戻ると、否応なく現実が目に迫ってくる。それをどう表現したらいいのかは、まだ分からない。ある意味で安心できるし、ある意味で恐ろしい。まあ、そうやって日本が客観的に見れただけ、幸せなのかもしれないし、中国のおかげで得られたものもたくさんあるのだなあと思ったりする。まあ、最初の5年は仕事がきつくて、本当に中国が嫌いだったのだけど。
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