その後の家主委員会
私の住まう中国人向けマンションでは、管理会社の側からボイラールームを廃止し、各戸に電気ボイラーを購入させる話しがあり、それに反対して家主による家主委員会が設立されようとしていた。管理会社の提案は、不動産管理費や暖房代を支払わない家主の存在による。こうした費用が支払われないからこそ、全体ボイラーを維持することができないのである。家主の側からすると24時間温水だからこそ、不動産の価値があるということらしい。
その後話がどう進んだのか分からないが、帰ってくるなり温水が使えない状況が5日間続いた。ボイラールームの故障によるというが、目的があるんじゃないかと私は思っている。昨日マンション群の掲示板を見に行ったら、家主委員会のメンバーの紹介が貼りだされていた。以前の候補者名簿では合計10名でうち2名だけが不動産管理費を支払っていて、その他8名が不払いであった。しかし今回選挙で選ばれた人間は10人のうち不動産管理費未払いは2人だけで、何らかの調整や意図が働いたのではないかと思う。面白いと思った。
中国では長く共産党の時代が続いたから、住宅や暖房は無料という意識があったのだという。それに払わないで済むのなら誰も払いたくはないだろう。しかし払わないからこそ、こういった問題が発生し、その結果不動産価値が下がる可能性があるということを、中国人が意識しはじめるというのが、現在の状況なのだと思う。
不動産管理費が支払われていないという問題は、実は中国のあちこちで発生している。中には不動産管理会社が強硬手段に出るケースもある。昔の家主が管理費を払わないまま不動産を転売したケースで、管理会社が新しい家主に嫌がらせをして、過去の管理費を支払わないと水道電気を止め、内装工事をさせないなどである。中古不動産を購入する場合には、こういった過去の関係についてもクリアにしておくべきなのだろう。
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