客層
昨日、車での帰宅途中、不思議なものを見た。高速から降りて、都市化しつつある農村を走り始めた時の事である。農民経営のレストランの道路に面した駐車場部分で、3匹の大型の猟犬が、マルチーズのような毛が縮れた小型犬を追いかけ廻し、猟犬2匹がマルチーズを引っ張ったり、口でくわえてさらっている姿を見かけた。マルチーズが大きな声で泣き叫び、それをやめさせようと農民が杭をもって猟犬を追いかけていて、大騒ぎだったので、周囲の人があきれたように突っ立って、その様子を眺めていたのだ。マルチーズからは血が流れていなかったので、猟犬の考えとして、これは遊びだったのだろうか? 犬の事は分からない。
犬の動きも荒唐無稽なものだが、私がふーんと思ったのは、近くの床屋の客。都市化しつつあるこの農村では、路沿いに2軒の床屋がある。肌を露出した妙に色っぽいお姉さんが常駐していて、いつもピンクのライトをつけているので、多分あやしい「理髪店」なのだと思うが、そこのお客がどういう人なのかを、今回たまたま観察できた。犬事件の観察のために、店先に皆が出てきていたからである。どれも地元の農民と思われる男達三人で、一人は北京市の公共バスの制服を着ていた。中国では売春も風俗も違法なので、隠れ蓑として「理髪店」として営業しているのだが、誰がみても怪しい店は怪しい。しかしあくまで理髪店なので、村のはずれとはいえ、子供達も多いところで営業していて、これでいいのかなあと思ったりする。
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