刷り込み
今朝は出勤の車の中で「十和子塾」の君島十和子さんと、元アナウンサーでフランス人と結婚してフランスに住む中村江里子さんのインタビューを読んだ。中村さんいわく、フランス人はエレガントというが、私はほんとかよーと思う。
フランスに行った私の行ったところというと、観光地か、フランスの移民街か、中華街か、庶民向けスーパーか、ほんの少しブランドの店なので、エレガントな人がいない場所ばかりなのかも知れない。もちろん貴族なんぞにはお目にかかっていない。だから見ているものに限界があることは重々承知している。
しかし列車に乗ったときの印象から、フランスというのはあくまで農業国家なのだと思ったし、税関や街でフランス人と並んだが、半数は私より背が低く、しかも私の2倍おでぶな人たちが殆どだった。エッフェル塔の公園は犬のウンチだらけで、宿があったイタリア広場は浮浪者が住んでおしっこくさかったし、フランスはエレガントな国だとは少しも思わなかった。中国の国貿とか日本の銀座のOLなんかの方が100倍おしゃれで、エレガンスだと思ったのだが。フランスを訪れる日本人や、中村さんはそうは思わないのだろうか?
フランス人のエレガントな女性は自分の考えをもっていて、それを話せるというが、まあ日本人の中には男女問わず何がいいたいんだかよく分からないことを話す人もいるが、そういう人はエレガントではないし、どこの国にもいる。日本にも自分の考えを話せる女性は結構いるし、ありがたいことに、私の友人はだいたいそういうタイプだ。中国人の教養ある友人もそう。今更フランスはフランスはと言われても、違うんじゃないかと思ったりする。そろそろ日本も、刷り込まれた西洋崇拝はやめ、自分の目で物事を比較してもいいんじゃないかと思う。
それから思うことだが、中国在住の日本人は中国の悪口も書くが、中村さんのようにヨーロッパ在住の日本人はあんまりヨーロッパの悪口は書いていないような気がする。読み手に刷り込みがあるせいなのかも知れないが、書き手にも刷り込みがあるのだと思う。私もコラムを書いているが、こういった刷り込みを配慮する必要もあると思っている。「良い悪い」ということについて書いているわけでないのに、読み手に刷り込みがあるせいで、そのように捉えられてしまうところがある。
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