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2006年6月 7日 (水)

北京パン屋事情

 というか単に私のパン食事情なのであるが、最近のマイブームは、東苑公寓(日本人家族向け住宅)そば幸運街にある、ドイツ人経営のパン屋「北京徳南食品有限公司/サウス ジャーマン ベーカリー 5867-0201」である。ちょうど会社に行く道すがらにあるので、今日はちょっと寄り、7アイテムを39元で購入した。だいたいデニッシュ類は4元程なので、そりゃあもちろんスーパーで売られる大工場産のパンよりは高いが、路面店のパン専門店と比べるとなかなかいいお値段だ。

 工場産スーパー売り大量生産の安い食パン類は、96年頃から見かけているが、過当競争で味が確実に落ちているように思われるので、私は既に買わなくなっている。甘みがついて、水分が多くねちょっとしていたりして、あまり好きではない。

 少し前まで「好麗来」というパン屋を利用していた。これは台湾系のパン屋で、地下鉄の駅前にあるから帰り道にふらっと寄って利用するのだが、生地がねちっとしていたり、甘みがきつかったりして、あんまり美味しいと思えないし、値段レベルもデニッシュ類で3-5元程度でなかなか高い。日系だとキュウ永観さん経営と思われるQ’S カフェのパンを見かけ、娘が塾の休み時間によく買っているようだが、Q'sの単価も3-5元だ。セブンイレブンで売られているものも同じ値段レベル。スタバのパン類は日系台湾系よりもうちょっと高かったように思う。

 従来欧米系のパン屋はこれよりも値段が高かったのだが、この新開店のドイツパン屋は、日系台湾系と同じ値段レベルだし、味もねちっとしたところがなくて良い。私はドイツ語ができないので、ドイツ人の従業員達と会話ができないので、状況が分からないが、欧米系のパン屋も増えており、競争が激しくなっているのではないかと予測している。北京の町で欧米人を見かけることも多く、日本人同様、たくさんの人が中国に出てきているのであろう。

 日本にいるときには田舎に住んでいたこともあって、ドイツ人の作るドイツパンなんて近くで売ってないし、都心のものは高いから食べられなかったが、最近では食べたいときに食べていて、なんて贅沢なんだと思ったりする。元々が貧乏人なので、分不相応なことをしているような気がして、なんだか罪悪感をもってしまったりもしたが、でも日系のパンよりも安いんだから、しょうがない。

 北京は物価が安いが、日本食は輸入物だから日本よりも高く、日本食を贅沢だと思ったものだが、それでもやっぱり慣れ親しんだ味は放棄できないので、日本食材は高くても買ってしまっている。そのハードルを越えてしまうと、ドイツパンはお買い得となってしまうのだ。これでは日本に本帰国となったときに、急にドイツパンが食べたくなってしまったりしてしまうのではないかと、ちょっと恐ろしい。やっぱりドイツパンはやめてマントウにするべきなのだろうか?

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