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2006年6月30日 (金)

チベット鉄道

(第26日目)昨日、食堂で昼食を取っていたら、丁度食堂のテレビで鉄道の北京⇔チベット線が7月1日から開通するというニュースが放送されていた。なんでも北京を夕方に出て3日目の昼に到着するらしく、料金は一番安い座席で400元弱なのだそうだ。高山病対策も環境対策もばっちりだそうだ。  うちのスタッフが「こんな気軽にチベットに行けるようになったら、環境汚染が進むんじゃないか?」と発言していたが、私もそう思う。たまに北京のチベット料理の店に行くが、あの独特な風情がとてもよいのに、これによって漢化が進むという恐れがあるように思う。新聞によると、1日1本の列車は、食料や建築材料などの物資を運び、チベットからは特産品などを運び出すのだそうだ。多分観光業などでチベットは豊かになるのであろうが、北京と同じようなマンションが乱立したりする姿は見たくないものだと思う。  話しは変わるが、私の業種は殆ど出張がない業種なので、私は中国国内を殆ど旅していない。東北の友人が泊まりにきたときに、北京郊外の町を一緒にドライブしたら、「このへんの景色はうちの地元と同じ」といわれた。つまり北方地区だと、どこも乾燥した土っぽい環境に、レンガの家があるというような風景なのだ。南は南で上海付近の農村は独特の外観があるが、これはすでに見ているし、だいたいみるべきものはみたのだと、勝手に解釈している。また北京のアジア村付近に「民族園」というのがあって、各地の少数民族の住宅と踊りを演出している。ここには98年に行ったが、チベットの寺院はじめ、イスラム寺院なども再現されていて、民族の踊りもみて、土産物屋もみて、気分的に「もう、充分おなかが一杯」という感じになれる。あれで私は中国各地を旅した気になった。ついでに言うと、北京にはチベット料理屋も、モンゴル料理も、イスラム料理もあるしね。  こういう話をすると、「本物の良さが分からない、おばか」と言われそうだが、実は私は本物のアメリカやフランスよりもディズニーで体現される欧米が好きだったり、本場の中華やフランス料理よりも日本の中華やフランス料理が好きなタイプのよう。イミテーションものの法が、本場のよさを取り入れており、しかも適度に現地化されているし、ついてに言うと本場物に遠慮していてお値段も控えめだったりするので、実はいいんじゃないかと私は思ったりする。現実はいいことばかりではないので、イミテーションの理想化された世界でゆったり過ごすのもいいだろう。  話しを戻そう。新聞によると、チベット線が開通したことにより、アウトドアの店の売り上げが伸びているのだそうだ。ホワイトカラーの人たちがチベット旅行を計画しているらしい。

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2006年6月29日 (木)

壊れる

 多分日本以外の国にはこういう傾向があると思うが、物がよく壊れる。今我が家で壊れているものは2点。  一つはもう1月くらい前からなのだが、お風呂場の電気がつかない。多分上階で水漏れしたのが原因で、風呂場の天井が撓み配線の具合が悪くなったのが原因のよう。半年くらい前から点いたり点かなかったりが続き、箒の柄で天井を押すと何とか電気が点いていたが、最近ではそんな小細工も通用しなくなった。だから娘の卓上照明を常に風呂場においている。私は自分で直せないし、夫が直すといっているが、現実にはそのままになっている。  もうひとつは洗濯機。6月23日金曜日自宅の洗濯機が壊れた。翌日修理依頼の電話をかけ、修理の人が来たが、「マイコンが壊れているから、会社からマイコンの替えを持ってくる」と言ったきり、今の時点で音沙汰がない。うちの洗濯機は日系のブランドメーカーだが、このような対応で大丈夫なのだろうか? 以前使っていたのはハイアールで、これはよく壊れるものの即日修理をしてくれた。だからハイアールは人気が高い。だから日系メーカーが少し心配になってきた。  洗濯機は壊れてからもうすぐ1週間になるが、実は困っていない。うちのお手伝いさんが洗濯物の手洗いをしてくれるからである。お手伝いさんによると「北京の農家では洗濯は通常手洗いで行うのでへいちゃら」と言っている。ありがたいことだ。そういえば北京の郊外を走っていると、屋外で洗濯板で洗濯をしているおばさんやら、棒で洗濯物をたたいて洗うおばさんやらを目にする。  壊れいても使えるからいいやといういい加減さだが、まあいいんだろう。

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2006年6月28日 (水)

日本の中国人売春婦

 昔日本で親しくしていた中国人の友人が出張で北京に来ており、会えはしなかったが、電話で話して非常に懐かしかった。今後この友人の運が向いてくることを祈る。それで思い出したのが、もう10年前の事だが、この友人と共通の知人のことである。

 日本には、国費留学生の中国人のための中国政府が建てた寮がある。例えば「後楽寮」などがそうだ。そういった一つの寮の催しに出かけたときに、月檀中学(中1から日本語を勉強する中国の名門校)を卒業し、政府機関から派遣された中国人と知り合った。彼は日本語が堪能なため、日本の裁判所で通訳のアルバイトをしていた。すなわち中国人犯罪者には日本語が堪能でないものもいるので、その通訳を行うということだ。

 この彼からは、中国残留孤児3世の暴走族案件とか、いろいろ面白い話を聞いたのだが、一番印象に残っているのが、中国人売春婦の案件の話である。

 売春をしたかどで、中国人女性が裁判を受けたが、彼女は罪状を申し立てられると、うつむきながら「私は売春をしたつもりはない。ただ異国にいてさびしかったから、男の人に優しくしてもらいたかっただけだ。優しくしてもらって、誘われるまま寝ただけである。その結果、男の人が私にお金をくれたたけ。」と話し、無罪になったのだそうだ。

 10年前の話しだが、物は言いようなのだと、一同この話に感嘆したのを覚えている。

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2006年6月27日 (火)

ヘロイン売人の裁判

 今朝の朝刊に興味深いニュースがあった。37歳の北京の男が、ヘロインを売ったことで死刑の判決が下ったというもの。この男、27歳の時に強姦罪で10年間投獄され開放されたはかり、裁判の席では「取調官に暴力を振るわれたからヘロインを売ったといったが、実は自分で吸っていただけ」と言い張っている。しかし仲間がすべて供述しているので、いくら言い張っても死刑になってしまったよう。

 私が興味を持ったのは、この男がどのようにしてヘロイン販売人になったかということ。供述によると、石製品の転売で儲けることを考えて女友達と5月に雲南に行き、そこで知り合った地元の男の勧めで、そのまま国境を越えてミャンマーに行き、そこで大量にヘロインなどを買い付けたのだそう。雲南から、列車で石家庄(北京近くの地方都市。河北省省都)へ行き、石家庄から列車を乗って北京に戻り、ヘロインを北京各地で売って儲けていたらしい。

 中国では、犯罪歴のある中国人がパスポートを持つのは困難と思われるが、その犯罪歴がある男が中国国境を越えてミャンマーに行って買い付けるってのが凄い。中国人の友人から「中国の辺境地帯は、国境の管理が緩やかで、地元の人間が平気で国境を行き来している」と聞いたことがあるが、多分そうなんだろう。

 またそういう違法を手引きする人間がいるというのも興味深い。この男がミャンマーの言葉を操れるとは思えないから、いろいろな人間がこの案件に関わっており、この案件は氷山の一角で、大規模な麻薬犯罪集団というのがあるんじゃないかと思う。

 私は麻薬犯罪とは全く縁がないので、麻薬犯罪市場は分からないが、北京のディスコなどで若者がヘロインなどを吸っていて摘発されたことなども、同じ紙面に掲載されているし、たまに「解毒」のために病院に入院する中毒者の話や、中毒者の犯罪の話も聞くから、それなりに大きいのではないかと想像する。

 またこの男が雲南から、わざわざ石家庄経由で北京に戻るのも興味深い。雲南ー北京線だと手荷物チェックが厳しいから、摘発を逃れるための方法なのだそうだ。

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2006年6月26日 (月)

北京は曇りは続くが、なかなか雨が降らず、毎日30度以上のムシムシした天気が続く。会社の中国人スタッフが「今日雨が降らなかったら、やってられない。よく眠れないんだ。」などと話していたが、全くその通りである。

10年前に北京に来たときには、この季節は雨が多く降って、当時は北京の外国人居住区は排水が悪くて、道が川となっていて、サンダル履きで川を横切って会社へ行っていたりしたが、今では雨が殆ど降らない。10年前は日差しは強いが木陰に入ると涼しかったのに、今ではどこにいても暑い。年々暮らしにくくなる。

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2006年6月25日 (日)

日本のホテル

 先日日本の某地方に住まう妹から「夏休みはお盆に帰省するんだけど、お母さんがディズニーランドのホテルを取ってくれたから楽しみ。」というメールをもらった。「まあ、楽しんできてくれ」と返信したが、全くたいしたものである。お盆にディズニーに行くなんて、娯楽というより、試練なのではないかと私は思うのだが。妹は好意を素直に取るという意味ですばらしい人だ。

 母は昔は私にキャンディキャンディのキャラクターものも買ってくれず、ピンクレディーも見せてくれず、フランスメイドのスカートを履くことを強要する堅物だったが、最近はなぜかミーハーに走るようになっている。多分私が母の堅物のせいで苦労して(地元の公立行ってたから、当然学校で浮くわなぁ。当時の地元は貧しかったし。だったら都会に住むか、私立に入れろよと思ったものだ。)、挙句の果てに意思の強い口の悪い女になってしまった事が多少関係していると思う。その点、妹が私ほどそういう面での苦労をせず、他人の好意を素直に受け取れる人間に成長しているのを、私は非常にうらやましく思っていたりする。

 やっぱ、世間の感覚とそうずれてない家庭に生まれて、いつも誰かが察してくれて、いつもにこやかに笑っているだけでよかったら、ほーんと、全く、今頃いい女になっていたというものさ。(←いや、あんたには無理だねと、言われそうだが。)

 実は私は日本のホテルが好きではない。例えば中国のホテルは5つ星レベルになると、設備は新しく清潔で、宿泊料金にホテル内のプールだとか、ジムだとかの娯楽施設が無料で使える仕組みになっている。ハイアットなんてアジア一のリゾートプールなんだぜ! しかし日本の5つ星レベルの場合、高い宿泊料金を払っても、プールやジムの料金は別だったりして、「こーんな高いお金払ってるのに、ホテルでできるのは、部屋で風呂入って、テレビ見て、寝ることだけかい? それってえ勿体無さすぎー。」と思う。と、思いつつも、現実に目を向けると、本当のお金持ちだったらプールのお金くらいぽーんと出せるので、多分問題は貧乏人のくせに贅沢をしようと思う私の卑しい根性にあるのだと思う。

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2006年6月24日 (土)

人工雨

「このところ風とか雷とかが続きますね。雨降り爆弾などが打ち上げられているのでしょうか?」とお客さんからメールが来た。お客さんが言うとおり、北京では雨がなかなか降らないときには、雨乞いならぬ、科学的な方法で、雨を降らせることがある。

確か2000年ごろ、共産党成立何十周年(? 度忘れ)だったかのときは、天安門に北京の高校生を総動員してマスゲームとパレードをするのに、雨なんか降っちゃいけないのに、雨が降りそうな雲行きだった。私の家は郊外なんだが、パレードの前日、花火があがるような音が何発も聞こえ、それからざざっと雨が降り出したのを見て、きっと人工の雨を降らしたんだろうと思うに至った。翌日のパレードの日は、曇りのまま持ちこたえたのは言うまでもない。

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2006年6月23日 (金)

吉報

 十和子塾をもってきてくれる友人の出張が7月初旬になるという連絡が入った。この友人はとても素敵なので会うのが楽しみなのだが、待望の十和子塾を手にすることができるのもたいへん嬉しいことだ。(⇒「おまえは、この位しか楽しみがないのかよぉ、全くつまんない人生だなあ」と、突っ込まれそうですね。)

 もうひとつの吉報は、私の住んでいるマンションの5階の住人が家を売り、出て行ったこと。東北出身のそのおっさんは、犬を買っているんだが、犬の毛をすいてそれを窓から平気で捨てたり、(その下は、うちの庭で、うちの洗濯物が干してある。) タバコをすってその吸殻を窓から平気で捨てたりするのが嫌だった。注意したのに改めなくて、閉口していたから、いなくなってくれるのが嬉しい。ただ、もう新しい人による内装が始まっていて、工事の音がうるさいんだが。

 最近の北京郊外は、中古物件売買がブームである。私の住んでいるマンションは中級クラスなので物件自体が悪くないし、庭もついているし、部屋が大きすぎないので、買いたい人が多いみたいで、ドアのところにしばしば「中古物件求むビラ」が貼られている。日本と違ってこういうビラは個人の名義になっていて、仲介業者を通さずに、個人から個人への売買も多いようだ。またここ1.2年で中古不動産仲介の店が出現してだいぶ増えてきている。

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2006年6月22日 (木)

北朝鮮

 昨日は、北朝鮮の政府関係の人と交流のある日本人と話しをする機会があった。私は中国を出国するときの飛行場の窓口とか、近所の朝鮮料理屋や、本屋などでちょくちょく朝鮮人をみかけるのが、彼によると、労務輸出ということで中国だけでなく、ロシア、韓国などに実は多くの朝鮮人が出稼ぎに行っているのだという。朝鮮の場合幹部は堂々たる体躯をしているが、私が何度も見かけている朝鮮人男性達はいずれも日に焼けていて小柄なので、多分労務輸出の人たちなんじゃないかと言うことだ。なるほど。

 その日本人によると、彼は北朝鮮の幹部の人たちと一緒に、北朝鮮の名所を回ったが、面白いことに庶民達は外国人をみるのではなく、冷たい視線で幹部達を睨みつけていたのだそう。海岸もビキニの女性が横たわる特権階級用と、庶民が裸で酒をのんで汚らしく散らかして騒ぐ庶民用に別れていて、庶民用のビーチは、人々の体躯が貧弱で且つ人々の視線が恐ろしく、入ってはならない異界という雰囲気であったと言う。ふーん、そうか、北朝鮮では二極化が激しく、庶民が特権階級をうらんでいるのか?

 拉致騒ぎの影響で、一部日本に北朝鮮への経済制裁を求める声があるが、貧富の差が激しい現状の北朝鮮で経済制裁を行うことは危険ではないかとちらっと思った。庶民の反感が抑えられないところまでくれば、国が混乱してしまい、在北朝鮮の日本人にも影響が出るのではないかと危惧する。むしろアサリを買う、労務輸出を受け入れるなどして、北朝鮮を豊かにしながら、いいパートナーシップを築いて行き、「拉致被害者は決して外交カードではない。人質がいなくても、日本とはよい関係を築ける」と思わせたほうが、拉致被害者の帰国の一助になるかもしれないと思ったりした。まあ、どうするのがいいのかは、難しいところだが。

 日本人で北朝鮮に行ったことがある人はそう多くないと思われるので、私も行ってみたいが、娘に行こうといったら嫌だと言われた。日本に韓国語ができる仲良しの友達がいるので、ちょっと調べて彼女を誘ってみようかしらんと思った。

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2006年6月21日 (水)

結婚について

 昨日は8人位で飲んでいて、結婚経験ありグループのお姉さま方数人と、とぐろを巻きながら、「そんな、理想的な男なんてどこにもいない。いろいろ悲惨なことやむかつくこともあるが、稼いでくれて家賃を払ってくれるだけまともとか、運転してくれるだけまともとか、一応自分が死んだら子供を育ててくれそうだからまあいいかくらいに思って、継続するもんである。」という事を、具体的かつ悲惨な実例をもとに話したところ、未婚の女の子が「ひえ~っ、結婚に夢を抱きたいのに、夢を壊さないでくれ~。」と耳を塞いだ。

 それでふっと思ったのだが、要するに若い彼女のように、結婚に夢を抱いてしまうから逆に現代人は結婚できなくなっているんじゃないかと。そもそも愛が長くは続かないのは、彼女だって分かっているはずである。というのは、恋愛が長く続いていないからこそ、彼女は結婚してないんである。

 一般的な結婚は、周囲に関係を公表した上で、利害関係に基づき、愛が続いているように見せかけているか、或いは妄想力を強く発揮させて愛を続けさせているかである。妄想力がない人間は前者になり、妄想力がある人間は後者になるというだけにすぎないが、多分妄想力がある人間の方が、楽しく結婚生活を送れるから得ということになる。

 愛が長く続くとは限らないが、それにも関わらず夢を抱いてしまうのが若者で、私も若いときにはそうだったものだ。これってもしかしたらドラマの影響かもしれず、テレビ局や恋愛小説は罪なことをするもんだと思う。ドラマとかでは恋愛は素晴らしいものとして描かれるが、恋愛って所詮執着だったり、思い込みだったりするし、場合によっては性欲に毛が生えた程度のものだったりするので、もめると疲れるし、そう、いいものだとも思えない。

 私の結婚論としては、子供が欲しいと思ったら、或いは長く異性と安定して付き合いたいと思ったら、結婚するのがいいんじゃないかと思う。そして相手については、悪い相手でなくて、互いにやる気と性欲がありさえすれば、誰でも大丈夫なんじゃないかとすら思う。できれば価値観と生活環境が似ている人間が望ましいけどね。

 悪い相手とは、借金もちとドメバイ人間で、それに転じやすいリスクがある人間として、「飲む、打つ、買う」が平均以上だったり、自分の意思がしっかりしていない人は避けたほうがいいと思う。あとは常識があって、価値観がある程度近ければ、何とかなるんじゃないかと思う。今は男女平等の世の中だから、夫が稼いでくれなくっても、自分が稼げばいいからね。

 それから離婚についても、よく考えたほうがいいと思う。ドメバイ男や借金男はとっとと捨てたほうがいいが、直接的な害がないのであれば、結果の損得をシュミレーションしてみるのが適切だと思う。

 こういうことはかり書いていると、「あんたの頭の中には、損とか得とかばっかりで、好きだとか愛しているだとかはないのか?」と突っ込まれてしまいそうだが、私は結婚なんて生活だと思っている。結婚生活を始める動機としては、愛や性欲がないとなかなか先へ進まないというだけであると思うのだ。夢がないことをつらつらと書いているが、まあ、こういうしらっとした事を書いてみるのも、またおつかなと思う。

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2006年6月20日 (火)

お百度

せっかくブログを書いているし、別に毎日書くことは苦痛ではないので、せっかくなのだから目標をもってみようかと思い、とりあえず「お百度」ということで、毎日短くてもいいから書いてみんべと思った。出張やらでPCが使えないときは別にメモっておくということで、とりあえず100日書く。そうしたら願い事がかなうだろうか?(←実はこういう卑しい根性がある。) とりあえず本日で継続16日目。

お百度が終わったら、次は「千日回峰」ということで、長文を1000日続ければ、私はもう「あじゃり」である(?)。ああ、楽しみだ。

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2006年6月19日 (月)

給食

我が社では、今日から給食が始まる。元々現金で支払われていた昼食手当てが、現物になるのだそうだ。/p>

何故給食が現物支給になったかというと、会社には電子レンジもキッチンもあるのだが、一部の従業員が会社のキッチンでにんにくいためやにらいためを作るので、においが会社として相応しくないと判断されたからのよう。まあ、こういうのが中国の職場なのである。スタッフの反応がどうなのか、今日は楽しみ。

ここ数日気分が沈んでいたが、よくよく考えたら原因は生理だった。若いときは生理痛がちょいと痛いだけで気分には何の変化もなかったが、35歳くらいから「生理前の気分の落ち込み」が顕著になった。同年代の友達に聞いてもそうなので、まあ、そういうものなんだろう。娘ももう中学生なので、まあ、もうそういう年なんだと思うが、その一方で日本に帰ればまだ独身の友達も多いので、年を忘れて彼女らとくだらない話しをしてげらげら笑っていたりするし、いまだに同窓会の若手飲み会なんぞに出ているのだから、まあ、自覚がないというか、幸せというか。

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にせウエイターにご用心

 今朝の新聞で見たのだが、あるお客さんが北京の九頭鳥というチェーンレストランの個室で昼に食事をし、食事代を偽のウエイターに騙し取られた。食事も終盤に差し掛かった頃、レストランのウエイターの服を着た男に「消費が300元を超えたので、店からフルーツをプレゼントしますが、その前に、会計を」といわれ、そのまま400元渡したところ、その男が消えてしまったのだ。おつりが遅いので別のウエイトレスに問い合わせ、騙されたことが発覚したという。騙した男は、店の人間ではなく、騙す前にお客の友人を装ってレジで価格を問い合わせたらしい。騙した男はウエイターの格好をしていたが、決してこのレストランの制服を着ていなかったこと、お金を受け取るときに、伝票を見せていなかったことにより、怪しいとお客さんは思うことができたずで、それを見抜けなかったのは(おおかた酔っ払っていたのだろう)、お客の側にも責任があるということで、結局お客さんは5時まで粘って店と交渉したが、優遇価格で料理代を払って店を跡にしたという。

 中国では、日本と違い、お客さんの会計はテーブルでする。レジのところで並ばないで済むということで、お客さんへのサービスになるので、私はとてもよいことだと思っているが、実はこういう落とし穴もあるということだろう。

 ちなみに私は日本帰省中に、中国時代の友人と食事をして酔っ払ったりすると、テービルのところで手を上げて、会計の手振りをしてしまい、友人に馬鹿にされることがある。

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2006年6月18日 (日)

ごねる

 中国人の風習の中で、最初は嫌だったが、最近かなり気に入っているのが「ごねる」という行為だ。例えば中国のツアーでフランスに行ったとき、サービスが悪いのにチップを払わなければならないときに、誰か(このケースでの誰かは、私だった)が必ずみんなの前で文句を言い出し、誰かが言い出すと、それが大合唱になり、収集がつかなくなるのが、たまらなく面白い。良くあるのが飛行機の遅延の時の乗客の文句総合唱などである。日本人の団体だったら、文句を言わずに我慢するか、あるいは文句をいってもここまで激しくならないのではないだろうか?

 飛行機の遅延にしても、チップにしても、サービスが悪くても料金は払わなければならないケースが殆どである。文句だけでも言いたいだけ言えば、すっきりすると私は思うので、こういう中国流は大好きだ。それに文句を言った場合、お金は返ってこないけど、その代わり差し入れがあったりすることもあるので、何か言ってみるのはいいことだ。文句があるのに、文句も言わず、金も払ったら、ストレスはたまって発散できず、自分の体に悪い。ストレスを溜めた挙句、後で関係のない人にぶつぶつ文句をいうのも不合理である。だから私は文句があるときには、その場で文句を言うことを薦める。文句を言っても金は払うことになるが、文句を言っただけ一矢報いた気持ちになれる。

 だから私は上海に行って飛行機が遅延したときも、中国旅行団で行ったフランスでサービスが悪いのにチップを支払わなければならない時も、中国人と一緒になって中国語でわめいていた。娘に「お母さんって、」と言われたが、まあ、こういう人なんだから仕方が無い。

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2006年6月17日 (土)

夏到来

 今日は午前中は庭のさくらんぼを採集して、食べきれないのでジャムを作った。午後は子供達と泳ぎにいった。北京は本格的な夏到来といった形で、もう十分に屋外プールで泳げる温度になっている。子供達が興奮しながらプールに飛び込んだり、プールそばの人口の砂浜で、砂風呂をしたり、砂を掛け合っているのを見るのは、幸福な気分である。

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2006年6月16日 (金)

郵便屋さん

 今日は昼に食事で外出したが、外出帰りに会社近くのマンションの下で、郵便屋さんが大声で「王○○! あんたの書留だよ!!」と何度も叫んでいるのを見てびっくりした。

 まあ、あこそまで大声で叫んでいればみんな見ているし、本人じゃない人が受け取るということはできまい。それに大声で叫べば本人も降りてくるだろうから、わざわざ上階に上がる必要もあるまい。多分合理的なんだろう。

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2006年6月15日 (木)

北京の炭鉱のお話し

 今日の新聞で、今年6月までに北京の炭鉱で7件の大事故があり、合計12人が亡くなったのを受けて、「執法人員が、炭鉱の株主になってはいけない」「執法人員が、炭鉱主と一緒に飲んだり食べたりしてはいけない」という決定がなされたという記事があった。

 なんでも、執法人員が炭鉱の株主になっていることにより、事故が起こってもそれが隠蔽されようとしたり、事故規模が小さく報告されることが起きているのだそうだ。最近では不法採掘の問題もあり、不法に採掘された炭鉱跡で、何らかのきっかけで爆発や火事が発生するような事故も起きているという。昨年同期より報告される事故が多いようだ。

 北京というと都会のイメージがあるが、ちょっと車で走るとすぐ郊外で、郊外では石炭や石の採掘が行われている。例えば北京原人で有名な周口店付近にも実は炭鉱があって、今年事故も発生している。北京郊外には有名な鍾乳洞がいくつかあるが、それは殆ど炭鉱の採掘の時に発見されたものである。特に北京の西郊外から山西にかけては炭の名産地で、多くの炭を乗せたトラックが往来しているので、道が黒くなっている。

 石炭に限らず鉱主は、儲かっているようだ。というのは、だって許可証があって、ちょっと設備投資をすれば、石炭を手に入れることができるわけで、簡単にお金になるわけである。だから許可証のない盗掘も多いし、そういう盗掘では誰も管理しないから営利に走り安全対策が不十分で、事故が発生しやすいらしい。

 しかし事故さえなければ儲かるし、責任を追及されることもない(あ、大きな事故を起こして炭鉱主が死刑になった事件もあったと思う)。たまに王府井ホテルのエルメスなんぞに行くと、田舎臭い中国人おやじが、がんがんエルメス製品を買っていたりするが、それは炭鉱主とかなんかじゃないかという噂がある。

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2006年6月14日 (水)

日本の校長先生来る

 ある関西の私大付属中高の校長先生が北京に見えたので、一昨日は日本人学校での講演があり、昨日は塾での講演があったので、私は塾の方に行ってきた。

 この学校へは確か昨年、北京日本人学校から3-4人が進学しているから、もしかすると北京はドル箱なのかもしれない。私は仕事の都合があって、途中から入って途中で出てきてしまったが、丁度私がいるときに話題になっていたのが、「受験勉強は意味がない。高校時代に勉強ばかりさせるのは日本だけ。アメリカではスポーツも重視させる。また自己アピールも重視される。」ということだった。

 「受験勉強について意味がない」とおっしゃるのは、この学校が中堅の付属校だからと思う。私自身は受験勉強は意味がないとは思っていない。私も別の中堅大学の付属上がりで、へらへら遊んで内進したので、英語ができず、損をした。受験でもすれば、気合が入ってよかったのにと思う。目標をもって試験に臨むのは重要なことだと思う。また何事もあきらめてしまっては発展しないので、子供には「努力をすれば報われる」という刷り込みをすることが必要で、受験はその絶好の機会であろう。

 校長先生は、大学はブランドではないというが、私はブランドを求めることも悪くないと思っている。ブランドを信じる人が多いので、ブランドを得た場合、それだけチャンスが多かろうと思うからだ。

 しかし校長先生がおっしゃることも道理がある。それはスポーツ重視だ。そもそも体力がなければ、何もできないし、楽しくない。それにスポーツが出来たほうが、断然コミュニケーション能力が上がるので、人生が楽しくなると思う。

 日本の友人がたまに中国出張の折によってくれるが、中国室とか、海外プロジェクト本部とかの友人は男女に関わらず、本当に出張が多いみたいだ。体力がなければやってられないと思う。移動の少ない事務職であっても、それなりにストレスは蓄積していくだろうから、スポーツでもやって発散し、心を入れ替えるのはとても大事だと思う。

 それに旨くストレスを発散できず、いつも暗い顔をしていたらよい友達はできないから、人生はつまらない。同様の意味で、音楽も必要なものだと思っている。

 但し私は受験勉強とスポーツは両立し得ないものではないと考えている。付属校にいたって、全然運動しない友達もいたし、結局は家庭の考え方なんじゃないだろうか?

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2006年6月13日 (火)

中国農民の直訴

昨日、インターネットニュースをみていたら、「要人の通行の際に警察が通行規制をして厳しく監視するのは、中国農民の直訴を制止するためでもある。」と書いてあったが、まあ、いずれにせよ、そういうことも含め、順調に要人を通すことが目的であると思う。

「農民の直訴は多いのか」という問題に関しては、確か2004年ごろに「婦聯」の間で、農民が「腐敗反対!」と書いた垂れ幕をもって立っていたのを見たことがあるが、それきりである。「婦連」をみかけた時一緒だった運転手によると、前にも見かけたことがあるそうだが、そう多く見かけることもないようだ。報道で1週間に1度は腐敗に関する記事が出ているから、中国の腐敗やそれに対する不満は大きいのだと思うが、中国の顔ともいうべき北京でそれをさらさないというのが、多分政府の方針なのだと思う。今はだいいち無線もあるから、何か不穏な動きがあれば、すぐに警察官が集まって処理できるのだと思う。多分数年前の天安門広場での法輪功集団自殺事件などが教訓になっていると思われる。 

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2006年6月12日 (月)

会社社会で女は損か?

 ということを、ぼんやり考えてみた。

 結論から言うと、友人の状況などをみるに、大手企業の総合職になろうと思ったら、女だとなかなか採用されること自体が難しいが、給料がいいからといって数字持たされてバンバン出張に行くのも30後半になると辛いものだし、それだったら同じ大手の事務職の方が給与もそこそこなのでいいという意見もあると思うし、女は選択肢あるという点、とてもいいと思うのだ。

 自分の日本の会社員時代を振り返るに、だいたい会社なんて、特殊な業界を除いては男社会で成り立っている。女だと甘くみられることもあるが、その代わりおまけをしてもらえることもある。上司との付き合いとかも、女なので誘いずらいみたいなので、行かなくても済むから、プライベートが確保できて、じっくり休めてよかった。それに愛想良くして敵にならなければ、別に交友しなくても、おじさんたちとの人間関係は結構旨くいくものだ。だから、ここまでだったら、女である方が断然メリットが高いと思う。

 しかし女だからこそ、困ったことがある。日本企業駐在員時代に困ったのが、工場職員のお世話である。

 90年代後半だが、街工場の職人さんたちの通訳兼お世話という仕事をしていた時代があった。職人は「冗談を言いながら周りの従業員を笑わせて、職場を楽しくさせながら、しかしチェックは厳しく仕事はきちんとする。」という姿勢をとっていて、これが人を動かす極意なんだなあと、私は学んだものだ。

 しかし笑い話しというのが、すけべ話しに偏っていて、私が日本人だから甘えてくるみたいで、すけべ話しの通訳を強要されるのには閉口した。あ、ちなみに通訳しちゃだめです。エッチな冗談が可なのは日本だけです。日本でもそろそろ駄目なんじゃないでしょうか? 通訳しているフリをしましょう。

 また職人さんたちは、仕事の後で風俗とか女の人のいる店に行くのが習慣だったみたいで、全く娯楽のない、工場と宿舎を行き来するだけの農村の生活に欲求不満になっていた。私や、仲間内に文句を言い始めて、一時期たいへんな状態になった。当時の私は中国のスナックにはいったことがなかったから、スナックに連れて行くのも無理だったし、ましてや風俗なんて連れて行けるわけがない。今はスナックくらいは連れて行けるが、風俗はちょっと遠慮したいものであるし、実際いまだに行ったことがない。

 そういう接待ができないというところは女会社員の損なところであろう。それで別の法人にいた、男性駐在員に何とかして貰ったが、翌日職人さんたちが上機嫌になって出勤したのをみて、男は(まー、そうじゃない男もいるだろうが)、なんて単純な生き物なのかと思った。

 職人さんたちには、ドイツや台湾に行って女を買った話しなどをさんざん聞かされたが、まあそういう話しを山ほど聞いたお陰で、エッチな冗談も笑って流せる人間に成長することが出来たし、そういう世界の実情やそういう世界の必要性を知ることができたので、まあよかったんじゃないかと思う。でもだからといって、私にあったときに、エッチな話しは振らないでくださいね。エッチな話しには耐えられますが、だからといって好きなわけではありませんので。

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2006年6月11日 (日)

低保(生活保護)

 日本のインターネットニュースで、秋田の小学生殺人事件を見ていてふっと思ったことがある。犯人の30代前半の女性は自己破産して、どういう理由か書かれていないが生活保護をもらっているという。生活保護を貰っているけど、車を所持し運転していて、一戸建て住宅に住み、携帯ももち、うさぎのペットもいて、子供はちゃんとぽけもんのおもちゃを持っていたという。日本の生活保護って、とっても恵まれているじゃないか!! 

 中国の場合、農民はどんなに貧しくったって生活保護なんてないし、都市の居住者には生活保護があるけど、それにはいろいろな審査があって、収入の来歴について説明しなきゃいけないし、親族とか友人とかから小遣いを貰っている場合は対象にならない。秋田の犯人のケースは売春をしていて収入があったらしいが、そういう収入があった場合は中国では生活保護の対象にならないだろう。もちろん中国は売春を禁止しているからそれが摘発されるか、或いは「友人からの贈与」という形で処理されると思う。それに中国の生活保護ではぜいたく品の所持を禁止していて、ペットを買っている場合は生活保護の対象にならないし、ましてや車なんて!!

 北京では生活保護を受けている場合は、地元の居民委員会の掲示板に、需給者名と、その家族人数と、受給額が定期的に掲示される。新たに生活保護が認定された場合は、その対象者と理由が掲示される。私だったら「みっともない」と思うが、市民の税金によって養われているんだから使い道をはっきりさせる必要もあると思うし、みっともないと思わなければ、生活保護から脱出しようとは思わないだろう。公表もされないし、車をもったりそれなりの生活もできるんだったら、それこそ「もらったもの勝ち」じゃないかと思う。こういう人が増えれば、真面目に働くのが馬鹿馬鹿しくなってしまうのではないか?  

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2006年6月10日 (土)

いかに書くか?

 近い将来、日本国際貿易促進協会の週間機関紙「国際貿易」のコラムを執筆することになりそうである。活字中毒者なので、多分何とかなると思うが、これから日経の連載や新コラム、ブログをどう書き分けていくのかというのが、自らへの課題になりそうだ。

 話しは変わるが、いつも同じテーマを同じように書いている作家がいる。ああはなりたくないものだと思うが、そうなってしまわないようにするにはどうしたらいいかなど、これから自分なりに考えてみる必要があるだろう。文章の書き方とか、書く上の心構えとかは、大学時代実習をともにした親しい友人に教えてもらったところがあるので、その彼女や、恩師や、現に日経で育てていただいている編集者の方と久しぶりにゆっくり話してみたい気分になる。夏はもうすぐだ。 それにしても、本当に私は人間関係に恵まれている。本当に幸せなものである。

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2006年6月 9日 (金)

妄想の力

 あと数ヶ月で37になるが、この歳になって思うのは、「客観的冷静に判断し、判断したら、その判断を信じて、妄想をうまく出力して突き進むっていうのが、王道じゃないか」ってことである。

 37にもなると、仕事の面では中堅だから責任も大きいし、世の中いい話ばかりじゃないので、すごく疲れることもある。実際疲れている友人も多く、愚痴をこぼしあったりもする。しかし自分が不幸だとか、自分がかわいそうとか思ってしまったら、つまんないし、マイナス思考になってしまう。それが酷くなると、精神的に病んじゃったりするし、そうなると自分が一番損だと思う。

 人生にはいろいろあるが、そう簡単に環境を変えられるわけではないし、環境を軽はずみに変えてしまったせいでもっと困難に陥ってしまった人も知っている。

 状況を続けるにせよ、変化を決意するにせよ、その判断は慎重で冷静であるべきで、全力を尽くして判断したからには、その判断が最良のものだと妄想に近いまでに信じることが結構大事なんじゃないかと私は思っている。迷ってばかりいては、前述の私の友人のようになってしまう。

 少なくとも自分が判断した結果なので、それがぎりぎりの選択だったとしても、あるいは若気の至りであったとしても、その判断にはいくつかの長所があるわけで、それを信じることにより自分を強く励ますことが出来るし、その長所を生かして次の展開を狙うことができる。

 わが同世代は迷いも多いが、今一度、何故自分が現在に至るような選択をしたのか、その長所を考えてみて、自分が恵まれると信じることで、マイナス思考を吹き飛ばして、突き進んでいって欲しいものだと思う次第だ。全力で突き進むことによって、状況は変わってくるものである。これは私自身が噛みしめるべき言葉でもあるが。

 蛇足で加えると、私は君島十和子さんをそういう点で評価している。セレブと言われ、幸せな家庭を自称しているが、そんな絵に描いた餅のように状況がよい訳がない。銀座のブティックは閉めてしまったし、夫だって婚前スキャンダルがある訳だからそうよい男であるはずがない。しかし彼女は自分が最良の選択をしたと信じているし、その信じる力によって、彼女は報道でみる限り、とても幸せそうに見える。そういう力強さが今の時代には求められているのではないかと、私は信じている。

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その後の法輪功

 今朝出勤すると、他のファックスに混じって法輪功の宣伝ニュースが着信していた。堂々と法輪功とは名乗っていないが、記事の内容が、法輪功信者の臓器摘出問題とかだったりするし、うちの総務の女の子がそういっているから、多分そうなのだと思う。注意していないので良く分からないが、月一程度でニュースが送られてくるようだ。会社のファックス用紙が無駄になるので、もう送らないで欲しいもんだが、クレームする相手が分からないし、下手にクレームをして目をつけられたりするのも面倒なので放置してある。

 またこれは法輪功なのかどうかわからないが、フランス旅行に行った際に、ガイドに連れて行かれたラファイエットデパートの前にも、反共産党的な記事が書かれた中国語の新聞が無料で配布されていた。中国からフランスに旅行にくるような人は、もちろん政府関係の人も多いし、お金持ちが殆どでいわゆる勝ち組だから、反共産党の新聞を配っても、全然役に立たないと思われるのに、全くご苦労なこった。

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2006年6月 8日 (木)

にせ薬

 最近の北京は過ごしにくい気候である。まず中国も温暖化しており、最近はとてもむし暑い。曇りの日が多くムシムシしている。湿り気はあるのだが、4月5月に黄砂が話題になったように、湿気はあるが砂埃はやまない。雨が降って大地を潤して欲しいものよと思うが、一昨日の晩にさらっと降ったきりである。

 黄砂については、フランス行きの飛行機に乗ったときに、ウルムチ上空からロシアに抜けたのだが、目覚めた時は砂漠の上で、湖(バイカル湖とアラル海の間にあるでかい湖、なんてったっけ?)の上空に至るまで延々と40分くらい黄色い大地の上を飛んだのが印象に残っている。これでは黄砂がひどくなる訳だ。

 そんなわけで、暑いわ、のどが痛いわで、今週の初めはあまり元気がなく、家で薬を飲もうとしたら、うちのお手伝いさんに「待て!」と言われた。彼女は私の掴んでいた薬の箱を確認して、「今、巷で○○ブランドの薬のニセモノが大量に出回っているという噂がある。○○ブランドの偽薬を飲んだ人が体をおかしくしたという噂があるから、これは飲まないほうがいい。」との事。。私はいつもチェーン店の「金象」という薬屋で薬を購入しているので、「正規店で買っているから安全ではないか?」と突っ込んでみたが、お手伝いさんによると、正規店でも危ないという。彼女によると、「○○ブランドは危ないが、××ブランドは安心」だそうで、もしかしたら、商業性のデマなのかも知れない。新聞にはこの噂は報道されていないが、中国人の口コミには信憑性があることもあるし、別のブランドでもいいので、とりあえずは別の薬を飲むことにした。

 実は偽薬については、5.6年前に報道で大きな話題になっていた。当時はまだ国営企業などに健康保険が残っていたから、保険で薬を無料で貰い転売する人もいてその温床があったし、期限切れの薬を買い取るというような広告があちこちに貼られていたのも問題視された。その後健康保険制度はなくなり、偽薬についても報道で危険性が報道され、偽薬の跋扈は下火になっていた。

 中国人の巷の噂というのは面白く、3.4年前の春節(旧正月)前の時期に、お手伝いさんから「バスには乗らないほうがいい。世を恨んだエイズ患者が自分の血液を注射器に入れ、バスで無差別に他人に注射したという噂がある。」と話してくれたことがある。当時はほんとかよと思ったが、後日本当に起きた事件だという報道があったので、びっくりしたことがある。

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2006年6月 7日 (水)

北京パン屋事情

 というか単に私のパン食事情なのであるが、最近のマイブームは、東苑公寓(日本人家族向け住宅)そば幸運街にある、ドイツ人経営のパン屋「北京徳南食品有限公司/サウス ジャーマン ベーカリー 5867-0201」である。ちょうど会社に行く道すがらにあるので、今日はちょっと寄り、7アイテムを39元で購入した。だいたいデニッシュ類は4元程なので、そりゃあもちろんスーパーで売られる大工場産のパンよりは高いが、路面店のパン専門店と比べるとなかなかいいお値段だ。

 工場産スーパー売り大量生産の安い食パン類は、96年頃から見かけているが、過当競争で味が確実に落ちているように思われるので、私は既に買わなくなっている。甘みがついて、水分が多くねちょっとしていたりして、あまり好きではない。

 少し前まで「好麗来」というパン屋を利用していた。これは台湾系のパン屋で、地下鉄の駅前にあるから帰り道にふらっと寄って利用するのだが、生地がねちっとしていたり、甘みがきつかったりして、あんまり美味しいと思えないし、値段レベルもデニッシュ類で3-5元程度でなかなか高い。日系だとキュウ永観さん経営と思われるQ’S カフェのパンを見かけ、娘が塾の休み時間によく買っているようだが、Q'sの単価も3-5元だ。セブンイレブンで売られているものも同じ値段レベル。スタバのパン類は日系台湾系よりもうちょっと高かったように思う。

 従来欧米系のパン屋はこれよりも値段が高かったのだが、この新開店のドイツパン屋は、日系台湾系と同じ値段レベルだし、味もねちっとしたところがなくて良い。私はドイツ語ができないので、ドイツ人の従業員達と会話ができないので、状況が分からないが、欧米系のパン屋も増えており、競争が激しくなっているのではないかと予測している。北京の町で欧米人を見かけることも多く、日本人同様、たくさんの人が中国に出てきているのであろう。

 日本にいるときには田舎に住んでいたこともあって、ドイツ人の作るドイツパンなんて近くで売ってないし、都心のものは高いから食べられなかったが、最近では食べたいときに食べていて、なんて贅沢なんだと思ったりする。元々が貧乏人なので、分不相応なことをしているような気がして、なんだか罪悪感をもってしまったりもしたが、でも日系のパンよりも安いんだから、しょうがない。

 北京は物価が安いが、日本食は輸入物だから日本よりも高く、日本食を贅沢だと思ったものだが、それでもやっぱり慣れ親しんだ味は放棄できないので、日本食材は高くても買ってしまっている。そのハードルを越えてしまうと、ドイツパンはお買い得となってしまうのだ。これでは日本に本帰国となったときに、急にドイツパンが食べたくなってしまったりしてしまうのではないかと、ちょっと恐ろしい。やっぱりドイツパンはやめてマントウにするべきなのだろうか?

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2006年6月 6日 (火)

考古学が分からない労働者(2)

 工事現場の労働者による棺おけの略奪と破壊事件について、今朝の新聞で続報があった。考古学者が検証したところ、これは明代中期晩期の当時の現地富裕層の夫婦合葬の棺であり、きわめて考古学的価値の高いものだったそう。

 しかし2棺は、略奪されて、死体すらも行方不明になっている(⇒古代人の死体なんて、奪ってどうすんだろう??)し、合葬品の玉やら何やらについて激しい奪い合いがあったそうだ。合葬品の玉については、労働者が早速売りに出しており、回収できるものは回収し、また合葬品を奪ったことが明らかである労働者4名に対し、行政処罰が下されるということが書いてあった。

 こうした報道がなされることによって、現場監督の考古学現場への意識が高まるといいなあと思うが、闇から闇に葬られてしまう案件も実は多いんじゃないかとも思ったりもする。

 考古学遺物を、「宝物」としてしか考えられない労働者の貧しさを悲しく思うが、逆に自分の豊かさを幸せに思う。 

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2006年6月 5日 (月)

給料くらい払ってやってよ!

 数日前に見た地元の新聞記事で、次のようなものがあった。ある工事会社で、労働者の給与が2.3ヶ月分支払われていなかったので、労働者30名くらいが工事会社の本部に抗議にむかったとこと、会社の前で「見知らぬ男達(記事では”神秘人”)」に逆に殴打され、数人が重症を負ったという事件である。多分工事会社は労働者の追及を恐れ、やくざを雇ったのだと思われるが、「やくざを雇う金があったら、労働者の給与くらい払ってやれよ」と私は思う。労働者の給与は良く分からないが数百元程度であろう。

 中国の工事会社が労働者の賃金を払わないというトラブルがよく発生する。会社社長がとんずらしてしまったので、労働者が仕方なく社長の親を誘拐する事件とかもみたことがあるし、頭に血が上った労働者が社長の家にガソリンをまき、家族が亡くなった事件もおきている。

 社長の支払いが悪いのは、いろいろなことが考えられるが、儲かった社長がレストランや娯楽施設、不動産の経営に乗り出して損をするとか、不動産や車を買い込み贅沢をして流動資金がなくなるという話を聞くことが多い。結果的に支払いが出来なくなった社長達は、上記のような事例があるため労働者をとても恐れているが、こういう事件は「恒産なくして恒心なし」ということだと私は理解している。貧しい人たちなんだから仕方がないので、だからとっとと支払ってあげて欲しいものだと思う。

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考古学が分からない労働者

 これは今朝の新聞で読んだ記事。北京市内の左安門で工事を行っていたら、陶製の棺が3つ出てきたそうだ。現場総監督がかけつけるまでに、2つの棺は掘り出され、労働者により内容物の奪い合いとなってしまい、結局完全に保管されたのは1棺のみとなってしまい、今日やっと考古学部門の人がやってきて検証するということになったという記事があった。

 中国の悪口を書くつもりはないが、中国はぴんから切までの差がある社会で、肉体労働につく人は、地方出身の出稼ぎ農民達で、だいたいが小学校や中学校を出たか出ないかのくらいの人たちだから、誰かがエキサイトしてしまえば、それに連れられて乱痴気騒ぎになってしまうのはよく理解できる。内容物についての記述が無いので良く分からないが、考古学的価値はあっても、宝物としての価値がないものもあり、出稼ぎ農民が売りにいっても、売る場所がなかったり、ニセモノと誤解されてしまったり、二束三文に買い叩かれてしまうのが関の山なのに、なんて愚かに考古学的発見を破壊するのだろうと、民考出身の私は考えるのだが、まあ、これが現状なのだから仕方がないのであろう。

 民考研究室在籍時代(93-96年)には、研究室の教授は「中国は宝物考古学」と馬鹿にしていたが、後輩で北京の社会科学院に留学する人もいるし、彼によると現在欧米留学帰りの中国人考古学者も増えているから、状況はかなり改善されつつあるという。しかし現場がこうでは、せっかくの考古学もだいなしであり、やや残念。

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中国出張突然死

 「十和子塾」を持ってきてもらう事になっていた友人の出張が中止になった。理由は中国法人に出張に来ていた別の日本人が数日前の帰国日に突然死し、現地がそれどころでなくなってしまったからだ。亡くなられた方は40代前半で、亡くなる前日に宿の空調がよくなかったので窓を開けて眠り、風邪気味で調子が悪いと訴えていたという。どうして亡くなられたのかはまだ分からないが、朝起きてこないので様子を見に行くと布団を掛けずにベットの上で心臓が停止していたのだそうだ。こういうことが起こるものなのかとびっくりした。健康にはくれぐれも気をつけたいものだ。

 たまに中国出張突然死の話しを聞くが、やっぱり環境が変わったりとか、ハードスケジュールなどで体調を崩しやすいのだと思う。だから出張に来て無理をするのは止めたほうがいいし(宴会でしこたま飲んでというケースも聞いたことがあるから)、ホテルくらい快適に過ごすべきだと思う。ホテルの部屋が快適でなかった場合、言葉の障壁があることもあって、「どうせ1晩2晩のことだから」と我慢してしまうことも多いと思うが、自分の命と健康のためにも、不快だったら交換を申し出るなどした方がいいのではないかと、今回の話を聞いて改めて思った。ホテルの部屋代は中国の物価から考えて高めであるし、高いお金を払っているのだから快適に過ごさせてもらう権利があると私は思う。

 中国語が出来なかったら通訳に交渉させてもいいし、通訳も交渉の手助けをするべきである。出張者に何かあったら通訳だって大変なのだから、このくらいの労は保険だと思って喜んでするべきだ。出張者の側も、自分に何かあったら、周囲の手間を取らせてしまうことになるから、遠慮すべきではない。このケースでも、ご家族が現地にかけつけ、中国事務所のスタッフが現地に総動員されているという。それに何と言っても最終的には自分の命だ。

 いずれにせよ、亡くなった方とご家族がたいへん気の毒である。ご冥福をお祈りしたい。また我々としては自分の命のために自分を過信せず、おかしいと思ったときは素早く他人の手助けを求めるということを心がけたいものである。

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2006年6月 3日 (土)

北朝人と日本語会話

 今日は日本語の本屋さんに買い物に行った。北京の日本語の本屋は高価で、日本で買う2倍近い値段を取られるので、せっかくなので立ち読みを楽しむ。立ち読みしていたら、本屋のおばさんに「ちょっと手伝って」といわれ、ふらふらレジの方に歩いていくと、「この人達の言っていることを通訳してくれ」との事。指差すその先をみると、私(161センチ+ヒール5センチ)よりやや小柄な日に焼けた男の人達5-6人がいる。「どうしたんですか?」と聞くと、きれいで丁寧な日本語で、「単行本はどこにおいてあるのでしょう?」とのこと、彼の手助けをしたときに、どちらの方ですかと聞いたら、北朝鮮だという。確かに中国人なのに共通語ができず、日本語ができるのはおかしいし、韓国人にしては身なりが悪い。こざっぱりはしているが、日に焼けていて、中国の地方の田舎から出てきたような垢抜けない格好をしている。彼によると、中国語会話を勉強する簡単な本を買いたいのだが、高すぎるという。そこで本屋のおばさんに聞いて、望京(コリアンタウンと化している街)の本屋や王府井の本屋を紹介してあげたらとても喜んでくれた。彼の話す日本語はとても美しかったので、「ふーむ、もしかして、拉致された日本人から教えられたのかしら?」とか、余計な想像をしてしまった。

 ちなみに私は北朝鮮の人には特に偏見はない。会社の近くに北朝鮮の国営の店があったりするので、北朝鮮人をよくみかけるし、たまにレストランも利用する。それから北朝鮮人は空港で見かけることも多い。これほど話した経験はなかったが、見慣れているので何とも思わないが、曽我ひとみさんだったら嫌がるんだろうなあと思ったりした。ただ北京にこれる北の人というのは、多分富裕層なのに、それでも貧乏臭いから、本当に貧しいんだろうなあと思う。

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2006年6月 2日 (金)

有名病院院長を思う

 私は中国滞在10年になるが、渡航したのは26の時で、中国で語学学校に行かなかったこともあり、発音がすごぶる悪い。タクシーの運転手に「あんたどこの人だ」と聞かれ、中国ではよくあることだが、私の身元調査になりはじめたので、逆に「あんたのことを話せ」と要求したところ、運転手の奥さんが某有名病院の財務事務員であることを聞いて、ふと昔話を思い出した。

 私の家は北京郊外だから、そこからそう遠くない郊外にある、白人向け高級住宅地にある高級スポーツクラブに何度が行ったことがある。そこで7年前くらいまで羽振りよく遊んでいたのが、当時の某病院の病院長であった。彼は若い愛人をつれて、高級スポーツクラブの宿泊施設などによく泊まっていたらしいが、そのお金の出所は、その有名病院から帳簿をごまかして持ち出したものであり、その後それが明らかになって、院長は刑務所に入ることになり、未だに出てきていないという。これはスポーツクラブの古い従業員から聞いた話だ。

 私は最近、子供達の教育費にアップアップしているので、お金があったらいくらでもそっちに廻せると思うが、中国だと教育費にお金がかかるといっても公立教育が中心だから限度があるし、住宅の値段も日本に比べれば高が知れているし、愛人囲っておいしいものを食べて高級な宿泊施設に泊まるくらいしか楽しみがないのかも知れないなあと、ぼんやり思った。いくらでもお金を消費する方法があるというのは幸せなことに違いない。

 ちなみに私は女なので若い愛人を囲いたいという男の気持ちが分からない。若い男は遠めでみている分には楽しいので、若い男をみながら友人といいかげんなことを言ったりすることもあるが、本当につきあったとしたら感覚は違うし、自分の老いを思い相手の若さに羨望するところがあったりして、面倒なことが多いに違いないと予測している。

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2006年6月 1日 (木)

まったくお馬鹿さんなんだからっ!

今朝の新聞で、全くお馬鹿さんなんだからぁと思うような記事を2本発見した。

一つは昨日朝、北京の公共バスで他の乗客と口げんかをして、降りるべき停車場を過ごしてしまった地方出身の若い男性が、バスが発車して慌ててバスのドアをこじ開けて、隙間から降りたときに着地に失敗し頭を打って昏睡していまだに意識が戻らないという事件。乗り物って結構危ないってことを彼は知らなかったのだろうか? 

もうひとつは、2004年に若いカップルがタクシーに乗って天津の自動車専用道路にいるときに口げんかをはじめ、若い女の子がヒステリーを起こして「いうことを聞いてくれるまでここを動かない」と道路の上に寝転び、後から来たタクシーに轢かれて死んだという事件。この判決が出たことが報道されたのだが、女の子の両親がタクシー運転手に39万元を請求し、判決としては公共路に寝転んでいた女性にも責任があるので責任を共同で負担すべしということ、運転手は轢いたあとに気がついて怖くなって逃走し3時間後に現場に戻ったのだが違法だということ、運転手が轢いたのが仕事中だったということで、タクシー運転手と管理会社が共同で18.8万円を支払うことになったというもの。

 後者の事件については、実はかなり噂になっていた。ずいぶん前、2005年初頭くらいに北京タクシーに乗ったときに、「高校生の男女が痴話げんかをし、女が私はもう死ぬといってタクシーが走ってくるのをみて飛び込み、轢かれて死んでしまった。最初片割れの男は女が飛び込んだことを証言していたが、女の親に脅されて、喧嘩して道路にいたという話になった。全く、そのタクシー運転手はとんだ災難である。」と北京の運転手が話していたのを聞いたことがある。多分同じ話しだと思う。噂が正しいのか、報道が正しいのか分からないが、中国の捜査が結構甘いのをしっているから、もしかすると案外噂が正しいのかも知れないと、私は思ったりする。いずれにしても、若者の痴話げんかのせいで、運ちゃんはいい迷惑である。

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まったくお馬鹿さんなんだからっ!

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