2007年5月 1日 (火)

帰国および引越しについて

2月19日に本帰国しました。一番の理由は息子の日本語力の問題で、私が中国の生活に疲れたというのもあります。多分キャリア的には中国にいたほうが良かったのだとは思いますが、私にとって最も重い責任は子供たちにありますから、優先順位を考えて行動するのが望ましいと思いました。
帰国までに曲折ありまして、気分が荒れまして、その後も納得がいかないままに荒れていましたが、やっと前職の方の退職通知を出すことができまして、かなり気分が落ち着いて参りました。まあ過去を過去として捉えることができるようになったということでしょうか。

その後日本では、何しろ私は普通自動車免許を持っていないので、まずは教習所に通っています。これはただ面倒なだけの作業ですが、その他、就職活動に関して頭の痛いことがあったりして、日本の生活も決して楽ではないんですけど、まあ息子が幸せそうですし、サイクリングとか登山とかボーイスカウトとか、日本では子供活動が気軽にできるのがいいですね。息子が昔よりずっと明るくなったので、私はいい選択をしたと思っております。

まあ、活字中毒ですから、今後も思ったことをかける範囲で書いて行こうと思っています。
他人のためじゃなくって、自分のストレス解消のためなんですけどね、単に。
http://kikokunikki.cocolog-nifty.com/blog/
ごらん頂いている方々には、「ふーん、暇なんだね。」とか突っ込みつつ(ごっ、ごめん!)、
「ふーん、あのお馬鹿もがんばってるのね。」と他山の石として、
笑ってやっていただければ、この上ない喜びでございます。

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2007年2月18日 (日)

そういうもの

 中国に渡ってからもうすぐ11年になるが、最初の頃は全然人との出会いの運に恵まれなくて、くずみたいな中国人日本人に囲まれていた。2001年に北京同窓会に入ってからいい仲間に出会い、かなり運が開けてきて、友人や仲間に恵まれるようになって、それがビジネスなどに結びついてきた。だから私は今では、自分の出身校がとても好きである。

 ここ数ヶ月で、面白いことに過去を綺麗にするような出来事が起きている。先日上海に出張に行った際には、帰りの飛行機の搭乗口で、合弁時代に私を蹴落とした中国人女性とばったり会った。過去を思い出して一瞬嫌な気持ちになったが、私は蹴落とされてもこうして北京で生存し続けたのだし、着用している卸したての5000元のスーツで表現されるように、気持ちの上でも経済の上でも当時より発展している。だから「ここで彼女にすれ違えたのは、一種の復讐のチャンスなのではないか?」と思えたのだ。彼女はトイレで私の存在に気づいたのだが、目があった瞬間、たいへんにこやかにしたら、彼女は非常に悔しそうな顔をした。彼女は当時そのままのセンスのない格好をしていたのだ。彼女とは言葉を交わさなかったし、交わそうとも思わなかったが、ちょっと一矢報いた気持ちになった。

 昨日は夕方に友人のオフィスを訪れ、一緒に私が持参した寿司をつまみながら3時間半に渉りよもやま話をした。私は私がかつて酷い目にあったときに、私に対して「騙される方が悪い」と平気で言い放った日本人女性が許せないでいるのだが(もちろんたまに思い出すだけだけど)、なんとなくその話になったら、実はその友人は、その日本人女性を知っていて、やはり友人も彼女の被害に遭った事があるのだという。私は当時北京で日本人の知り合いがとても少なかったので、その日本人が私の人格を否定したことがとてもショックで、全日本人から否定されたような気持ちになったものだが、吾が友人の鋭い一言で、「私が悪いのではなく、彼女の人格が異常なのだ」ということを再確認できて、とても気が楽になった。女性の中には付き合う男によって善悪の分別もなく変わってしまう人がいるので、彼女もそのタイプだったのだろうと思う。

 中国駐在の当初、人間関係に恵まれなかったからこそ私は思うのだが、やはり自分を分かってくれるよい友達とは、必ずどこかにいるので、積極的に人と交流し、自分にあった人、良い友人を探しだしていく必要があると思う。人生はよい友達あってこそのものだと思うし、よい友人は必ず自分の事をみていてくれて、助けが必要なときには有益なアドバイスを与えてくれる。

 2006年末から現在まで、ずっと気に掛かっていた古い問題を片付けることができた。当初思っていたのとは別の方向に流れて、かなり思い悩んだが、最近になってやっと、友人達が言うように、一番よい形で決着がついたのだと思えるようになった。自分の運のなさを悲観して日本に帰って占い師に相談したいと思ったこともあるが、占い師よりも友人の方がずっと私を見てくれているし、的確な事も言ってくれる。とてもありがたいものだ。いろいろ嫌な思いもしたが、そういうのは蓄積して力になるのだろうなあと思う。

 中国赴任後5年間はずっと運に恵まれなかったが、最終的にはそれなりの結果を出すことができた。ビジネスも軌道に乗ったし、永住権北京の日本人で3人目の栄誉も得れたし、2008年には献血銅賞を獲得できる。運に恵まれなかった5年間には、自信を喪失し、自信のなさに悩まされたが、それを払拭するために、ビジネスや永住権、献血に取り組んできて、目的に達し、前よりは少しは自信をもつことができるようになった。これで前に進んでいけるのだろうなあと思っている。

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2007年2月17日 (土)

休日出勤の巻

 まだ仕事が終わらないので今日は休日出勤である。このままでは日本に帰国できない。今日はこれから外出して友人達と食事だ。外は明日が春節なので、爆竹でうるさい。

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2007年2月16日 (金)

地方の人間が地方に帰る春節

 車での出張から戻ってきた。丁度春節の帰省の時期と重なったので、北京から地方に向う高速道路が非常に混んでいて、行きは普段よりも1時間も余計に時間が掛かったが、帰りはすいすいと進んだ。北京から地方に向う車はアウディとか、いい車が多く、同乗スタッフが「地方の人間は、北京でいい車を買って田舎に帰り、田舎の人間に、”北京でなんかあったら私を訪ねて! 解決してあげるから!”と見栄をはる。」と話していたが、多分そうだろう、想像がつく。地方の道はたいへんすいていて、心地よかった。

 今日は通勤の路上が異様にすいていて、いつもより20分早く事務所についた。路上の工事の人達もいない。また朝ごはんに、肉まんを買おうとおもっていたが、もう帰ったのだろうか、店がしまっていた。会社のスタッフのうち何人かは早目の休暇をとって、地方に帰ってしまったし、日本人だが吾が従兄も今日日本に帰るらしい。18日が春節だが、春節の準備が整うってことだろう。でも私は残業だ。

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2007年2月14日 (水)

情人節

 そういえば今日はバレンタインデーだ。娘がチョコレートを包装して学校にもって行ったが、一体誰にあげるんだろう? まあ彼女は日本人だから日本流のバレンタインデーを過ごすのだが、中国では男が女を食事に誘い、バラの花束を渡すのが習慣らしい。

 それで一昨年くらいにタクシーの運転手から聞いたのだが、その年のバレンタインデーに綺麗な女性がその運転手のタクシーに乗ったらしい。乗り込んだのは高級レストランの前で、帰宅するらしかった。彼女は運転手に「男から花束を貰ったが、自分は結婚しているので、花束を持ち帰ったらおおごとなので、あんたにあげるわ!」と言い、運転手は花束を貰ったのだそうだ。ふーむ。

 なぜかバレンタインデーといったら、この話くらいしかエピソードがないんだが、これってどう反応したらいいのか分からない話だ。タクシーの運ちゃんとしては、ただでバラの花束をもらったと言う、単なるラッキー談だったみたいだけどね。ちなみに今日は吾が母親の誕生日である。

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違法、違章

 1月ほど前に外出したとき、東直門の東方銀座のショッピングモールが新規OPENしたことが分かり、そのまま寄り道をした。上海で流行っている店の支店だとか、結構綺麗でいい店が入っているし、床もシャンデリアも新しくてきらきらしているので、きらきら好きの私としてはご満悦。待ち合わせまで時間があったので、吹き抜けを見下ろせる新開店の喫茶店でカフェラッテを楽しむ。店の内装は黒を基調にしていて、シャンデリアもピカピカして、まるで銀座青山かと見まごうばかりの美しさだ。お姉さんも黒服で決めて結構見た目はいい感じ。

 しかし、なにせ、なれていないみたいで、仕事がトロイ。なかなか注文を取りに来ない、来てもなかなか飲み物が来ない、会計も遅く(中国だから席で会計)、お釣りを持って歩いているときに他の客に話しかけられ、すっかり私のお釣りを忘れているなどで、なーんとなくかちんときてしまった。お釣りと同時に普通は領収書やレシートを渡すのが中国の習いだが、それもないので、かちんとしたまま「領収書、お願い!」と言った。つまり領収書(発票)発行は税務局指定の機械で行う必要があるから、領収書を貰うと自動的に税金が機械のチップに記憶され、計算される。それは店にとって負担だし、きちんと納税することは社会のためだから、店でちょっとでもかちんと来たら、必ず領収書を貰うのが私の習慣なのである。ところがお姉さんは「ごめんなさい、開店したばかりで、発票が出せないんです。」と言う。何か言われたら言い返すのが私の習いなので、「ふーん、それって違法じゃないの?」と突っ込むと、「後日お申し出下されば、まとめで作成する」との事。

 それで思ったのだ。中国生活が長いので、私は「なんかこれって、規定と違うじゃん」と思うと、中国人に対し、「これって違法じゃないの?」とか中国人のように、普通に突っ込んでしまうのだ。まあこういう言葉を言うって、交渉レベルだから、「あんたの弱点を突いているのよ」っていうパフォーマンスなわけで、それで相手に言うことを聞いてもらうっていう伏せんなんだけどね。まあそれにしても「違法」って言い方は結構きついわなあ。

 これを日本でやったら、結構まずーい空気が流れるんじゃないかと思うし、日本の場合だったら交渉事は双方が「私も言わなかったのが悪いのですけど、、、」とか、非を認めつつ、落しどころを見つけていくもんだと思うわけだ。「私も悪いんですけど」っていう交渉の始めかたは、但し中国人を相手にした場合とか、「そうでしょ、貴方が言わなかったのが悪いんでしょ! 私の責任じゃないわ。」みたいな感じで逆手に取られちゃうんじゃないかなあと思ったりする。

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2007年2月13日 (火)

マナー

 昨日は混乱するような事があって、まるでぐちゃぐちゃで面白くないので、美容室に毛染めに行った。やっぱり不愉快なときには、できる限り気分転換を図りたいものだと思う。溜めてしまうと心の健康に悪いと思っている。
 
 春節は18日なのだが、14日から美容室が春節休みに入るので、白髪が目立つ私としては今の内に行っておかなければというのがあった。ところでむかつくことに、美容師が風邪を引いているらしく、こんこんしているが、マスクもしていないし、せきの時に口を押さえることもしていない。いいかげんにしてよと思うし、指摘したが理解できないよう。お陰で私も今日は喉がいたい。多分彼らにはマナーという概念がないのだろう。

 あれこれ言っても始まらないが、中国人はマナーの面でイマイチだと思う。日本留学経験があるような人でも、お味噌汁の中にご飯を入れて食べていたりして、げんなりする。まあ、彼女はいい人なんだけどね。

 問題があっても事前に説明しないで、事実だけをいい、どう対応するかとか、相手の立場を考える発言がまるでない人もいて、うんざりする。口を押さえないせきというものも、まるで相手の事を考えていないわけで、彼等の概念には相手とか全体というものがないのであろう。

 私の周りの中国人は「自分が間違っていなくて、周囲が間違っている」ということを常に指摘し、自分の正当性を主張することが、その場を丸く治めることよりも優先されることが多かった。正当性の主張が最優先されるから、主張が他人を犠牲にしてもいいというもので、そのせいで、私は中国人に無能力者のような言われ方をしていたく傷ついたし、相手の気持ちや全体のことなんて考えていない発言にいたく傷ついた。彼等の論理からすると、多分傷つく方が悪いんだろうし、彼等の言うことなんて、まともに受け取って悩んだ私は馬鹿だったと思う。私が存在した中国は、繊細なものが損をする世の中で、こう見えても私は結構繊細なので、中国は生き辛かったと思う。あーあ。

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2007年2月12日 (月)

リンナイの謝罪について

 またまたガス湯沸かし器のリンナイが謝罪しているらしいが、中国に長い私としては、どうしてPL責任果たしているのに、更に謝らなければならないのかが、全く分からない。

 中国においては、欠陥商品も多いし、マットウな製品だったとしても使う人のレベルが様々なので、中古品なんて今までどんな使い方をしているかわからないから、危ない商品も多いのだ。だから台所で髪の毛を洗っていて、ガス中毒で死んじゃった人の話、シャワー中に死んじゃった人の話も聞いているし、そういうのは、事件が起こるたびに報道されるのでなく、関係する時期に啓蒙的にまとめてニュース番組で報道される。

 要するに製品品質に信用ができないから、中国人は自らを守るために「つかわないときはガスの元栓締める」「つかうときは換気扇を回す」という鉄則を守るのである。日本のメーカーだったら謝ってくれるだろうが、中国の中小メーカーだったら、すぐに潰れてドロンされちゃうだろうし、やっぱり鉄則を守らなかった方が悪いわけだし、死んだり障害を負ったりしたら元も子もないのだ。最終的には自分次第なんじゃないかと思う。

 私は「リンナイも、パロマも、そんなに簡単に謝っていいのかいな?」と思っている。便乗する人があらわれるからである。例えば中国人の場合、製品品質を信じていないから、ある程度レベルの消費者は「元栓締める」「換気する」など鉄則を守って自衛するし(すなわち「自強」である)、一旦問題があれば消費者権益を振りかざす。SK2の問題なんかも、一旦メーカーが責任を認めたら、消費者がカウンターに押し寄せてたいへんな騒ぎになった。なかにはニセモノのSK2を持って現れた消費者もいたらしい。全く厚顔無恥な便乗者だ。

 だからメーカーの現実としては問題が小さく、特殊なうちは、めんどうだし、金で解決できるんだったら小さい内に金で解決したほうがいいから、ちょっと理不尽でも「これが最後だからね」と念を押し、金で解決してもいいのだと思う。しかし問題がある程度広範囲で、メーカーがPL責任を果たしているという条件で、理不尽な問題を吹っかけられた場合、いちいち応じていては、便乗する人達が増えて首がまわらなくなっちゃうんじゃないかと心配である

 事故にあってなくなった方の親御さんが報道に出ていたが、メーカーの責任を問う前に、自分が子供に安全教育を施したか、自らに問いかけてもいいんじゃないかと思う。また日本の報道も「メーカーが謝る」を報道するんじゃなくて、消費者の安全教育にもっと力を入れてもいいんじゃないかと思う。最近の日本人は、ウルトラマンやドラえもんの中の登場人物の日本人のように、困っていると誰かが助けてくれる、なんとかしてくれるとか、ぼーっと生きていて元栓しめなくても、メーカーがガス漏れ防いでくれるとか、勘違いしすぎじゃないかと思う。実のところ、私も誰かに助けて欲しいと思うものだが、現実には人生そんなに甘くないし、自分でどうにかしなくちゃいけないのである。事故にあった方の親御さんについては、そりゃあくやしいと思うが、「安全教育ミスった」と自らの過ちを認め、他人のせいにするのではなく、ガスの安全な扱い方の啓蒙に務めるとか、もっと社会のためになるような行動をした方が、尊敬されるし、前向きでいいんじゃないかと私は思う。だって裁判なんかしたって、弁護士が儲かるだけで、メーカーの体質が弱り、もっと事故が発生しやすくなるんじゃないだろうか?

 

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2007年2月11日 (日)

花火の季節

 もうすぐ春節なので、先週はじめくらいから、家の近所に仮設の花火爆竹販売屋台が立ち始めた。金、土、日の夜は近所に住む人達が、花火や爆竹を楽しみ、うるさくて眠れないくらいだった。私は日本人なので、花火は夏の風物詩だという概念があるが、服を着込んでいる冬の方が花火を上げる立場からすると安全でいいのかも知れないと思った。窓から眺める冬の花火もなかなかいいものである。

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北京同窓会に参加する

金曜日には北京の合同同窓会に参加した。昔は同窓会で熱心に名刺を配ったものだが、今はトーンダウンしている。名刺を配っているうちに、若い男の子達と歓談をするシーンがあり、干支が一回り違う男の子ら数名に囲まれ、どきどきする。若い異性というのは、観賞用として、なかなかいいもだなあと思う。おじさんたちが女の子がいる飲み屋に行く気分が理解できるというものだ。但し、私はホストクラブにも行ったことがあるが、男の子も、来ているお客も、あんまり賢そうではなかったので、面白いと思えなかった。やっぱり知性がちょっとでもないとね。

 それから当日、もっと面白かったのは、北京警察勤務経験がある中国人弁護士と歓談できたことだろう。スターバックスのコーヒーミルクの持ち出しについて話題にしたところ、あれはサービスに属するし、別に「店内で使用する分のみお取りください」と明記されているわけでもないので、2,3個余計に取ったところで誰も文句は言わないと保障してもらった。また「窃盗」の概念についてもしっかり教えてもらった。中国では(2000年当時)被害額が1000元以上でなければ、窃盗を構成しないのだそうだ。1000元以上の場合は裁判を経て懲役などになるが、それ以下の場合は公安が判断して、場合によっては罰金され、場合によっては拘留される。これら判断(つまり裁判を経ない)を行政処罰といい、行政処罰による拘留を「労働教育」というのだそうだ。私は労働教育と懲役を混同していたが、違う概念なのだと、今回しっかり整理してもらい、よかったと思う。

 行政処罰というのは、日本ではない概念じゃないかと言うが、あとでよくよく考えてみると、例えば交通違反の罰金などは、裁判を経ずに警察の判断で科しているわけだから、行政処罰に相当するのかなあと、思ったりした。近いうちに、中国で企業法務をやっている人に挨拶に行く約束があるので、そのときにでも聞いてみようと思う。中国人弁護士からは、他に食い逃げへの対応や、クレーム対応などについて、面白い実践方法を聞いた。やっぱりなめられたらダメだってことみたい。中国人はあくまで「人を見る」のだ。

 他には二次会に移動する車の中で、連載を誉めてもらって嬉しかった。誉めてくださった人はやはり私と同じように、中国人とうまくいかないなど、悩みを抱えて試行錯誤している人だ。悩んだからこそ書けるものというのがあり、だから分かる人には分かってもらえるということなのだと思う。いろいろ嫌な目にあっているが、それもいいことだったのかも知れないと思いたい。あっ、でも現在進行形だと、ほーんと、そうは思えないんだよね。あー早く脱出したいよー。

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2007年2月 9日 (金)

対応

 天通苑で強盗殺人が最近2件発生しているが、それを受けてかどうか分からないが、新聞によると、天通苑の住民のうち、HAMをつかう人達が、HAMで連絡を取り合いながら、防犯のために巡回することをはじめたそうだ。まあ、日本で言う町内会の「火の用心」のようなものでしょう。天通苑は、もともと郊外の畑だったところに突如として北京市政府により開発された、大団地地区である。戸数や面積は私は分からないが、地下鉄の3駅(走行時間15分くらい)をまたがって、天通苑と回竜観という2つの大団地が広がっていて、規模が大きすぎ、出入りを住民のみに限れないので、あまり治安はよくないと思う。庶民向けの「経済適用房」なので、多分安めの価格設定だとは思うけど。

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2007年2月 7日 (水)

洛陽郊外で土をほじる日本人

 今日は院(民考研究室)の後輩と一緒にランチを楽しんだ。彼は私より年が8年も下で、民考に在籍した期間が重なってはいないが、研究室の「ぬし」のような院生が複数名いて、共通の知人が多いので話が弾む。なんで、北京なんぞに院の後輩がいるかというと、彼はテーマが中国で、社会科学院に留学していて、今博士論文を書いているところだからである。なんでも最近まで3ヶ月間洛陽郊外の発掘現場で中国人労働者に混じって、遺跡発掘を行っていたそうだ。春節だから労働者がお休みになるので、彼も休みになって北京に戻ってきたようだ。休みが明けたらまた3ヶ月発掘に行くらしい。

 これを聞いてびっくりした。発掘現場に行くと言うことは、中国人労働者と寝食を共にし、肉体労働に明け暮れると言うことである。自分の名前も禄に書けないような、出稼ぎ農民労働者と一緒に、さむーいシャワーを浴び、バケツ飯をマントウと一緒にかっくらい、やっぱ仲間だから一緒にトランプとかしたり、しちゃうのだ。それはすごい。私も合弁時代、自分の名前も禄に書けない労働者と一緒に仕事をしたが、何かあると、「給料が少ないから」と言訳をし、人事権のある人が見ていないと仕事をしないし、言うことを聞かないで暴走するし、たいへんてこずった覚えがある。彼の苦労を思う。

 但し少しは配慮されているようで、さすがに三段ベットに寝ることはなく、日本人だからと言う理由で個室が与えられたらしいが、停電が発生することが多く、ネット環境がないし、バケツ飯は飽きるしおコメも食べられないし、労働者は言うことを聞かないし、労働者の気が荒かったりするので、嫌になっちゃうらしい。

 ただの後輩なので、洛陽まで彼に会いにいこうなんぞ思わないが、もし洛陽の発掘現場に行ったら、誰もこんなところに日本人がいるなんぞ思わないだろうし、彼が日本人だなんて思えないんだろうなあと、想像した。博士論文というものは、なかなか書けないものだと思うが、こういう環境にいるならば、早く抜け出したいと思うだろうし、きっと最短距離で彼は博士論文を書き上げるのではないかと、私は想像している。頑張って欲しいものだ。

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2007年2月 6日 (火)

自分の悩みなんてさっ、ちっぽけなものさっ。

 今日は昼に外出があったので、ついでに某オフィスビルに働く女友達を訪ねた。「あんた、本当の用事より、ついでの方に掛けた時間の方が、実は長いんじゃない? どこで油売ってんのか?」とか、誰かに鋭く突っ込まれそうだ。(笑)

 それで楽しくランチしたが、その際に、最近の私のバタバタ問題について笑いながら話したら、「わっはっはー!」と大笑いをされた。そう、そんなもんなのー。自分にとってシンドイことでも、過ぎてしまえば笑い話だし、他人から見たらもっと笑い話だ。真剣なのは当事者だけなのだ。当事者だって既に笑っているんだから全く始末に終えない。(笑) 

 「実は最終的にはそれでよかったんじゃないの?」ってのが、彼女の意見。現実主義でドライ、しかし思いやりのある、姉御肌の彼女を友人に持つのは、とても貴重なことである。彼女によると、何が事が起こった場合、3日間は徹底的に悩むのがいいのだそうだ。しかし3日悩んで、どうにも対処がなかったら、後はすっぱり忘れるのだそうだ。悩んでもどうなるものでもないし、自分の健康に留意する必要があるかららしい。

 今日会った別の友達は「世の中金が全てではないが、金で解決できる問題は、恨みつらみが大きくならないうちに、とっとと金で解決してしまったほうがいい。」とも言う。我々日本人は奥歯に物の挟まったものの言い方が好きだが、実際の所は多分その通りなんだろう。

 私の周囲は、このようにドライな人達ばかりだが、それはそれで、幸せなことだと思う。昨日までは結構悲劇のヒロインだったが(はい、単なる馬鹿な思い込みですが。)、今日はドライで前向きな友人に囲まれ、結構幸せじゃんと思うのである。中国に長くいると、人間がドライになっちゃうだけなのかも知れないが。

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告発社会

 私はマンション入り口にある、掲示板を楽しみにしているんだが、最近は質量監督局のポスターがいかしていた。食品の安全を訴えたもので、工商部門の認定看板がある八百屋で野菜を買えだの、許可のない出店でモノを買うのは辞めろとか、まともな店でも品質不合格商品が棚に並んでいたら棚から下ろせだの、無許可の店や品質の劣悪な製品をつかまされたら関連部門に電話しろ、などが、絵入りで書かれている。ちゃっかり消費者のおばあさんが関連部門にクレーム電話をかけている姿の絵もたくさんかかれており、政府がこうした告発を奨励していること、気軽に告発が行われていることが分かる。

 私は日本での小学校時代、学校で先生や同級生から「ちくるのは、恥ずべきこと」と教わったが、まあ、感覚が違うと言うことだ。合弁時代に告発のターゲットになって、非常に嫌な思いをしたが、最近は「こういう社会だから、まあ、こんなもんじゃん」と思える。こういう社会に10年もいるので、言うべき事は言おうという性格になっているので、道理を重んじ、物事に対して泣き寝入りしなくなっているので、まあ、多分幸せなんだろう。(笑)

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2007年2月 5日 (月)

春節まじか

 春節まじかなので、犯罪が多くなる時期だ。この時期は出稼ぎに来た人達が故郷を思う時期である。何らかのお金をもって、故郷に帰り、家族親族にお金をあげるのが、出稼ぎ農民の理想だからだ。殆どの労働者は真面目だが、仕事にあぶれた出稼ぎ農民などは、故郷の親戚への面子などから、犯罪に走ることがあるのだそうだ。まあ、どうしても故郷に帰りたいということなのだろう。

 住まいの掲示板によると、近くの庶民向けの大規模団地で、最近2件の強盗殺人があったそうだ。うちの地区もガードマン応募を装って中に入ろうとした不審者、あるいは車でマンション敷地内を物色しようとしている不審者グループを、ガードマンが捕まえて公安に渡している。普段はぼんやりしているガードマンだからこそ、よっぽど怪しい雰囲気だったのだろう。まあ私が住まうマンションは、規模が大きくないので、不審者のチェックがしやすい。開発が終わり、最近は新しい建物がたたないので、内装店の労働者が少なくなって、割と安全だと思う。

 日本だったら、強盗殺人なんてすぐに新聞で大々的に報道されるが、こちらでは報道されないか、小さく新聞に載る程度である。そういう意味で印象の割りに北京は治安が悪く、日本は印象の割には治安がいいのだと思う。

 北京は今年は暖冬である。光がすでにまぶしくて、かなり日が長くなってきて、風がない日は春の気配だ。今年は新年早々波乱ばかりだったが、解決の目途もついてきたし、春節を機に新しいスタートが切れればいいと思う。よい方向に進めればいいなと思う。

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2007年2月 2日 (金)

ウルトラマンが嫌いである

 子供とテレビ番組を見るが、私はウルトラマンやドラえもんが嫌いである。なぜかというと、「怪獣からの攻撃について、自ら反撃するのが不十分で、だからウルトラマンの力を借りている」のがウルトラマン、「自分で自分の力で物事が解決できないから、ドラえもんの力を借りている」のがドラえもんの話のパターンだからだ。

 そりゃあ、人間、一人でいきているのではないから、他人の助けを借りることも必要であろう。ただウルトラマンにしても、ドラえもんにしても、助けがあって当然と思っているところが気に食わないのだ。

 現実に社会に出てみれば分かることだが、他人はとても冷たいものだ。特に中国は競争社会だから、私はいたく傷ついた。合弁時代に中国人スタッフに蹴落とされたこと、中国人の前夫にも助けてもらえなかったことは、一生の傷で、人間不信のもとになっているし、最終的には何事も自分で何とかしなければならないんだと思っている。そういうのは、もはや日本人の女の考えではないのかも知れない。

 他人が助けてくれることはあるが、自分を犠牲にしても助けてくれる人なんていやしない。助かろうと思ったら、自分でネットワークを張り巡らせ、必要なヒントやきっかけを与えてくれる人を見つけるしか、方法がない。もちろん、ネットワークや必要なヒントを与えてくれる人は大切で、大事にしなければならないが、最終的には自分が助かろうとする意思じゃないかと思う。そうでなければ、ネットワークもヒントもきっかけも探し出せない。

 ウルトラマンやドラえもんが、素直に楽しめなくなっている自分は、もう日本人らしい日本人ではないのかもしれないが、まあ、それでも前進しなければいけないんだから、仕方がない。

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2007年2月 1日 (木)

北京市献血センター

 昨日は午後時間が出来たので、外出し、北京市血液センターに行ってきた。私は献血を趣味としていて、中国での献血回数が既に200ML×21回となっており、20回献血すると、無償献血銅賞がもらえるからだ。

 なんで、こんなことを趣味としているのかというと、単なる意地である。私は職場運がなくて(ついでに男運もないが)、中国人職員に陥れられたことがある。知的レベルが低いから、自分の利益のためだけに他人を平気で陥れることができるのだと思う。今更とやかく相手に言うつもりはないが、恨んでいるのは事実である。彼は献血反対論者で、「血は臓器の一部であって、血を他人に与えることは、自分の臓器を人にあげるのと同じこと」と話していた。科学が分からない迷信家め! 但し彼は利己的な小心者なので、自分の臓器を人に与えるのは嫌だが、命に関わる事態になったら、絶対移植や献血をうけるんじゃないかと思う。そういう利己的な気持ちや迷信を打破したいとかいう、思いがある。

 それと、うちの息子が輸血を何度か受けており、私としては北京市血液バンクに安全な血液が確保されていて欲しいと願っているからである。10年くらい前まで、北京では売血が行われていたから、北京で無償献血が広まることは、たいへん嬉しいことである。

 献血事務所の人に話を聞いたら、2年に一度、賞の授与を行うのだそうだ。2006年と2007年に賞資格を得た人に対しては、2008年1月に認定し、2008年の9月か10月に賞の授与式を行うのだそうだ。だから銅賞がもらえるまでは、その時期に通知するけど、もうちょっと待ってねという話。まあ、別に銅賞のために何かを犠牲にしてきたということは無かったので、それも良いだろうと思う。地道に努力していれば、数は累積していき、力になるのだと思う。ちなみに褒章を受けるのは、毎年度40名程度のよう。

 献血センターは、非営利団体なので、全体的にのんびり、がらんとしている。例えば献血場所などでは、職員が10人くらいいるのに、誰も献血する人がいなくて、職員の結婚で配られた飴を、その暇な10人が、あれこれ言いながら食べていた。昔の国営企業を思わせ、こういうのもなかなかいいなあと思った。

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2007年1月31日 (水)

間取り

 生活文化が違うので、違って当然だが、日本的な間取りと、中国的な間取りは明らかに違うと思う。

1.玄関
日本の住宅は玄関があるが、中国のマンションは入ったらいきなり部屋である。

2.台所
日本の住宅の台所は、リビングやダイニングと一緒になっている。中国でもそういうケースがあるが、
台所は基本的に独立していることが多いし、
ガス台だけベランダに設けられ、ガラスで隔離されていることも多い。
油を大量に使う料理が多く、ガスもプロパンで家に持ち込む事が多いからあぶないせいだと思う。

3.風呂とトイレが一緒
私はもう慣れたので、風呂とトイレが一緒の方が、掃除が楽でいいと思っている。
だって、ぜーんぶ水で流せるし。
中国の場合は風呂がなく、シャワーだけで、
元々あった浴槽を取り払ってしまっていることが多い。
昔中国人が日本で借りていたアパートに遊びに行ったことがあるが、
江古田かなんかで、安いふろなしのボロアパートを借りていて、
その友人が水洗しゃがみトイレを改造して、
シャワールームにしていたのを見て、
感動したのを覚えている。
そういうすみ方もあるのかと思ったが、
冷え性風呂好きの私は、よっぽど追い詰められない限り、そういう選択肢は取れないと思う。

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やっぱり格差社会

 建設中のマンションの労働者賃金未払いデモの続きだが、昨日午後4時ごろ、このマンションの前を通りかかったら、「城管」警察の車が一台止まり、更にぴかぴかのベンツみたいな黒塗りの外車が玄関のところにあった。きっとデベロッパーの社長が処理に来たんじゃないかと思う。それにしても、労働者は土で汚れた日本のルンペンが着るような服を着て、ぼろぼろの布団に包まって、レンガを積んでレンガの中で焚き火をし、デモ活動をしていたのに、資金繰りが上手くいっていないはずの社長(?)が、ぴっかぴかの高級外車に乗っているんだから、この国は本当にものすごい格差社会だ。

 逆にこういうのに慣れてしまうと、「肉体労働者の仕事と頭脳労働者の給与に、そう差がないって、なんなの?」と、日本の給与に不満をもってしまったりする。

 くだらない話だが、やけ食いやけ飲みをしていたので、免疫力が落ちちゃったみたいで、風邪が全然治らない。しかも何だが舌の奥が痛い。一昨日は飲んで寝た後、トイレに行きたくなって、真っ暗な部屋の中をふらふら歩いていたら見事に壁に激突してこぶをこさえて、今でも痛い。風邪はついでに子供達に感染し、今日は学校を休んでいる。まさに自業自得というものである。

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2007年1月30日 (火)

春節ももうすぐ

 子供達の学校の傍に建設中の建物がある。なんでも完成後は高級マンションになるらしいが、元々一昨年の10月に完成するはずだったのに、まだ完成していない。作っては休み、作っては休みしているということなのだが、それはつまり、マンションの部屋を先物販売しつつ、建設資金を入手して建てるという計画が上手くいっていないのだと思う。20日(土)の10時頃にこの建設中のマンションの前を通りかかったが、労働者20人くらいが、マンション前の歩道に座り込み、焚き火をしていた。マンションの入り口には「もうすぐ春節だから故郷に帰る。私達の血と汗のお金を払ってくれ!」という垂れ幕が張り出されていた。つまりディベロッパーは労働者の賃金を払っていないのだ。12時頃に再び通りかかったら、「城管」という警察数人、車で乗り付けて、写真を撮り、処理を始めていた。具体的にどう処理するのか分からないが、明らかにお金を払わないほうが悪いので、多分そういう方向にもっていくのであろう。不動産業界ではこういったことはしばしば発生し、頭に血が上った労働者が、ディベロッパーの社長の家に火をつけたり、家族を誘拐する事件もかつては起こった。法律知識がないから、暴力的な手段に出たのだろうが、今回の件のように、昨今の労働者は知恵がついてよいと思った。また中国ではこうした案件が多いので、目立たなければ警察も動いてくれない。だからアピールの国なんだとも思う。

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2007年1月29日 (月)

法律は面白いなあと思う

 最近は「法律は面白いなあ」と思っている。機会があって弁護士をやっている友人と話して、その時に本題から脱線しながら、いろいろなことを話したのだが、法律を扱う上での以下の点が大切なのかいなと思い、とても面白く思った。

1.日本の社会は、法律問題であっても、必ずしも法律的に解決するわけでない。

⇒まあ例えばだ、中国の場合は、法律はあっても、裁判する場合、なんとなく政府機関との間にコネがある方が強くなっちゃったりするわけだ。あと、言葉の問題で適当に誤魔化されちゃうケースもあるしね。
逆に日本の場合は「恙無く」って社会だから、「世間で騒がれちゃイメージ台無し」みたいな問題だと、失うものがない人が勝っちゃうみたいなところがある。
これは弁護士の意見でなく、私の意見だが、例えばパロマ湯沸かし器事件なんて、中国では話題にも上らないと思う。だってガスの元栓を開けたまま寝ちゃう人が悪いでしょう。パロマだってマットウなメーカーなんだから、多分「使わないときは元栓締めてね」とか書いてPL責任を果たしていると思うんだけど、それを盾に戦えないのは気の毒である。私が法務君だったら、それを盾に戦おうとしちゃったりするわけで、そうすると叩かれてしまい、左遷されちゃうんだろうと、いろいろ想像する。

2.国際間の法律問題の場合は、できれば自分の国の法律で処理できるような形にもっていったほうがいい。

⇒まあ、当たり前だわな。ゲームだって、スポーツだって、自分のよく承知したルールで戦ったほうが、有利に戦えるもん。
身近な例については、連載かなんかで書いてみようかと思います。
でね、特に思うのが、中国の法律とか規定って、WTOに加盟したものの、やっぱ国の利益とか中国人保護の体質になってんじゃないのって、感じ。
このあいだ、中国の銀行に預けていた人民元を卸して、日本円に換えてくれと話したら、「外国人は規定により人民元を外貨に換えられない、中国人の友人に換えてもらえ」と言われた。あたしゃあ、永住権ももってるのに、それでも駄目だそうで、「これじゃあ、何のための永住権なんだよ」と、非常にむかついた。外貨の持ち出しにも規制があるくせに、外国からの送金には制限がないという部分にもむかつく。「これじゃあ、ぼったくりじゃないか(あっ、言いすぎだけど)」とか、本気で思ったもん。

3.従がって、法律は万能ではないということを理解し、適切な落しどころを見つけるべき。

⇒そうなんです。ないそではふれません。弁護士費用も馬鹿にならないのです。だから私としては、「この問題って、法律的にはどうなのさ?」と基本を抑えるために弁護士を活用し、実際の法律に絡むトラブルについては、自分を知り、相手の現状を知り、落しどころをみつけていくのが、適切なんじゃないかと思っています。

 島田先生がブログで書いていましたが、やっぱり世の中はルールどおりにはいかないわけで、理不尽なことも非常に多いわけですが、世の中をうらんでも仕方が無いわけで、この中で自分がどうすれば一番有利に運ぶかを冷静に考えるのが適切なんでしょうね。私の場合は、やけ食いとやけ飲みをとりあえず辞めます。

 ところで法律といえば、私はスターバックスに行くたびに、コーヒーミルクを余計に2.3個貰ってきちゃうんですよね。これっていくつ以上くすねちゃうと、窃盗罪になるのかなあと、いつも思っているのですが、誰か教えてください。

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2007年1月25日 (木)

食べ放題で食らう

 不愉快な事が発生したので、今日の午前中は苛立っていたが、あまりイライラしていても仕方が無いと思ったので、急に思い立って近所の日本料理屋「蔵善」の食べ放題RMB58元に行った。急に思い立ったので、友人を誘う暇がなく、一人で行って、客も他にいないものだから、黙々と食べ続けた。脳味噌の中で飛び交う不愉快な事を押し込めるように、口を動かしたので、酷い食べっぷりだったに違いない。

さわらの西京焼き2枚、まぐろのにぎり2貫、うなぎにぎり1貫、しめさばにぎり2貫、てんぷら巻、海苔巻き、あげだし豆腐、小さなお造り、なすの胡麻煮、たけのこ煮物、味噌汁、野菜の田舎煮。それからサラダを頼んだのに出てこなかったので放棄した。こう書いてみると、案外食べられないものだ。選択肢が少なく、モツ煮込みとか、焼き鳥類とか、にしんの煮つけとか、あさりの蒸し物とか、私の好物がなかったし、煮物類の味付けが濃かったのでイマイチストレスが解消されず、残念だ。ちなみに日本人調理師のいない居酒屋に行くと、自分の料理の腕に自信がもてて良い。

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2007年1月24日 (水)

嬉しいな

 正月に日本に帰省したら、「考古××会発足のお知らせ」が届いていた。発起人には院で知った顔のおっさん達(今はおっさんだが、当時はちょっと先輩。)の名前が連なっている。あらま、懐かしいわねえと思い、ついでに返信葉書もついていたので、近況欄に連載の事を書いて送っておいた。

 そうしたら、私の連載を見てくれたみたいで、院の先輩かと思われる人からコメントの記入があって、たいへん嬉しく思った。彼の本名より一字足りない名前になっているが、地名が同じだし、彼が書きそうなことが書いてあったので、多分間違えはないと思う。それはたいへん嬉しい事である。(まあ、勘違いかも知れないが、幸せなので、ほおっておいてくれ!)

 院は外様だったし、なにせ考古研究室なので合宿を重ねてきた仲間意識の強いのが学部あがりの人達だったので、私は当時、強く外様を意識せずにはいられなかった。例えばだ、すごくくだらないことだが、発掘事務所に行くのに、若くて可愛い学部生はサーフに乗せてもらえたが、私は乗せてもらえなかったなど、くだらない思いがあったし、修了後担当教官が亡くなった時にお知らせが来なかったりした。(笑)

 しかし、こうしてコテコテ考古の彼からコメントを書いてもらえると、仲間として認めてもらえたのかなあと思える。専門とは違う分野に行ってしまったが、だからといって世間から埋もれてしまったわけでないという、自分のプライドも再確認できる。

 こういった変なプライドというのは、客観的に見たらどろどろしているし、詰らんことだが、そういう詰らん意地があるのが自分なのだから、仕方がない。外様で何となく冷遇されたことを当時は嫌だと思っていたが、今更そう思っても仕方がないし、「ふん!」と思ったからこそ、出来たこともあるので、まあ、いい学生時代だったんだろうと、今は思っている。そういう意味で同窓会がしっかりしている吾が母校はなかなかのものだと思うのである。

 

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ステーキの悲劇

 先日、ホテルのデリカッセンで売っている1枚200元もする肉厚のステーキを頂いた。貧乏性なので、まず1/2枚を食べた。さすがに肉厚で、肉汁が滴っておいしい。残りの3/2枚は、凍らせると味が落ちると思い、そのまま冷蔵庫で保存した。ゆっくり少しづつ味わおうということだ。

 月曜日は息子のテニスのレッスンであった。遅く家に帰ったら、うちのお手伝いさんが、「おなかがすいたでしょう」と言い、残ったステーキを焼いて出してくれた。出されたステーキを見て、私は目が点になった。ステーキはカリカリに真っ黒に焼かれて薄く小さくなっていたのだ!食べてみると、肉汁が全部出てしまっているので、味わいなんてまるでないし、肉がやけに硬い。これじゃあ、最低レベルの肉を買うのとおんなじじゃないか!

 まあ、お手伝いさんに何にも言わなかった私も悪いのだが、これにはあきれてしまった。解説すると、中国では最近まで牛肉を食べる習慣が無かった。食べるのはイスラム教徒で、中国では最近まで肉牛に飼料を食べさせる習慣が無かったので、牛肉は硬く筋だらけというのが定説で、牛肉は煮込んで食べていた。いためて食べるのは豚肉で、豚肉を半生で食べるのなんてもってのほかであるから、中国人にはそもそも半生の肉を食べると言う習慣がない。むしろ生の部分があると危ないとすら思っている。だから親切心で時間を掛けて3センチの肉厚のステーキが、5ミリのペロンペロンになるまで、辛抱強く焼いてくれたということになる。多分これは彼女の好意なのである。

 いくら彼女の好意だからといって、300元もするステーキが台無しになったのは、やっぱり不愉快なので、「高そうなものは、私に断ってから料理してねー。」と一言話して矛を収めた。うーん、やっぱり惜しいものは惜しい。

 最近は「これって、一体なによ!」と思うようなちょっとしたトラブルに巻き込まれていた。「私はちっとも悪くないのにサー」とちょっとだけ落ち込んでいたが、友人と飲んで憂さ晴らしをしたら、すっかりいい気分になった。長い目で見たら、多分こういうトラブルがあったことは、良かったのだろう。まあ、良い友人がいるのは、幸せなことだ。


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2007年1月 2日 (火)

謹賀新年*娘、沼に嵌る。

謹賀新年。

今年は日本に帰省して新年を迎え、近所の城址公園にある地元の神社に拝みに行った。その城址公園には蓮沼があるのだが、氷が張っていて、8歳の息子と、9歳の甥っ子が氷を拾って投げて遊び始めた。それをみて、娘がお手本を示すといいながら、大きな氷を取るために、沼の氷に体重をかけて氷の塊を取ろうとしたのだが、体重の割りに氷が薄かったので、そのままずぶずぶと沼に嵌ってしまい、腰までつかり抜けなくなってしまった。私が見つけ、あわてて引き抜いたが、娘は下半身がびっしり泥だらけ。まったくこまったものだ。まあ、おぼれないですんでよかったが。これではタクシーにも乗れないので、20分歩いて帰って、風呂場に直行した。

今日は妹と両親と子供たちがアウトレットに行くということになった。私は貧乏生活が長かったので、無駄使いが大嫌いで、娘の買い物に必ず口を挟む。それがいやみたいで、かつ娘は思春期で母親が煙たいみたいで、私はアウトレットに行かないことになって、今暇である。学生時代からの気の置けない友人に電話して昼飯でもと思ったが、中国でばたばた忙しかったので、アドレスを置いてきてしまい、ついでに携帯のメモリにも残っていないことが発覚し、友人と連絡が取れない状況になっていた。がーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!

娘も新年早々沼に嵌るなんて、相当なものだが、親も同じくしょうもないわねえと思う。2007年は果たしてよい年になるのでしょうか? あー不安だ!

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2006年12月22日 (金)

借金についての認識

中国人同士では親しい間柄でしか借金はしないと言います。
中国人の間では、親しい間柄であればあるほど、
帳面につけたり、借用書を書くことはせず、
催促もしないのだそうです。
私は貸したものは返すのが当然と思っていたのですが、
「催促する=人間関係よりもお金が重要」と捉えられ、
相手が気を悪くするのだそうです。

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2006年12月 7日 (木)

捕り物

 昨日休憩室で食事を取っていたら、反対側の部屋で仕事をしているスタッフが、「捕り物だ!」と叫んだので、早速窓から外を眺める。そこには黒山の人だかりと、道路にうつぶせに寝かされ、腕を腕で縛り上げられた2人の男性がいた。素人が泥棒を捕まえる場合には、こういう姿勢にならないと思われるので、傍に警察の車は見えなかったが、私服警官が指名手配の犯人を逮捕したものと思われる。日本だったら報道ものだが、中国では必ずしも報道されるとは限らないので、どんな事件なのか私は分からないが、面白いものである。

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2006年12月 6日 (水)

違法な建て増し

私は北京郊外の中国人向け中級マンションに住んでいるのだが、そのマンションが最初に開発されてからもう10年くらいたつこと、現在中古マンションの流通が本格化したことから、新たに人手に渡り新内装する部屋が多いのだ。特に庭のついている1階の部屋が新内装するのが目立っているが、新内装にあわせて、ベランダ部分を発展させてそこにそのまま部屋を増築しちゃったり、ディベロッパーが1階の部屋の個人用庭と定めた部分が元々テツ枠で囲われているのだが、その元の囲いを壊して、個人用庭部分を広くして自ら鉄の囲いを作っちゃうような部屋が続出している。聞けばこういった行為ができるという理由で、1階の部屋は人気があるらしい。とはいえ、こういった行為は、マンションの外観を損ねるわけで、ディベロッパーとしては黙っているわけにいかない。そこで建て増し1平米当たり年間3000元とか罰金を徴収するらしい。

多分建築法からいくと勝手な建て増しは違法なのだろうし、建て増しに対する罰金も多分部屋の売買契約に記入がないだろうから違法なのだろうが、まあ仕方がないのかも知れない。

ちなみに今日は雨が降りそうな空模様でとても寒い。スキーに行きたいなあと思う。

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2006年12月 5日 (火)

汽車巡礼

とは、CCTV4チャンネルの番組のタイトル。自動車に関する特別番組だ。レーシングカーの選手に新発売の中国国産車(今回は吉利だった)に試乗させ、「たいへんよい!」と言わせたりする。これを見ながらうちの中国人スタッフが「ホントカヨー。きっと吉利から金貰ってんだよー。レーシングカーに乗っている人が、中国の国産車に乗って快適だって思うはずがないじゃん。」と言っていたのが面白かった。こういう夢のない発言は私そっくりで、私がいかに中国ナイズされているかが分かってぞっとした。

他には武漢でのモーターショーの映像や、東風汽車が日本に自動車を輸出する関連の映像が写っていた。モーターショーでは必ず車の横にモデルのお姉さんがいるんだなあと思う。アメリカやヨーロッパのモーターショーも女性モデルがいるんでしょうか? どなたか教えてください。また武漢のような田舎でも新車がじゃんじゃん走っており、「これじゃあ、中国で車はうれるよなあ、大気も汚染されるわけだなあ」と思う。

ところで昨日から新入社員が一人入った。高校時代から大学卒業まで日本に滞在した中国人。文書のチェックをしてもらったが、昔バイトで来てくれていた日本人大学生よりずっときちんとした添削が出来ている。私の感想だが、ドメの日本人とメールや文書のやり取りをする場合、日本人は察しあう習慣があるためだと思うが、主語や述語がはっきりぜず、「あれ、その」などの指示語を多用するため、何が言いたいんだか分からない文書を書く人がいる。他方中国人は他民族国家なので概念の説明が割りと上手い人が多く、中国人の日本語の方が、ドメ日本人の日本語よりも分かりやすいことがしばしばあったりする。

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2006年12月 4日 (月)

中国ネット通販

 金曜日にネット通販ベルメゾンについて書いたが、書いたあとに再びその知人からメールが来たので、「せっかく買ってあげようと思ったのに、上海だけで、ざんねーん。」と返信したら、「2007年のはじめにカード決済が始まるので、全国展開が始まるから、最初は試行錯誤だけど、是非試してね。良かったら皆に薦めて。」という返信が来た。ということなので、皆さん是非お試し下さいね。

 ところで中国におけるネット通販がいかなる展開をみせるのか興味がある。中国の市場にはニセモノも不良品も混じっているから、中国の女性の買い物というのは、真剣勝負である。納得するまで値切るし、そのために商品をよく観察する。私もそうだが、中国に来てから「現物を見なければ、納得できない」という気持ちが強い。そういう「実物がなければ信じられない」という市場、社会にあって、ネット通販がどこまで受け入れられるのかが、とても興味がある。「写真と実物が違うじゃないか?」というクレームの比率や、返品の比率が日本より高くなってしまうのではないかと、私は予測している。まあ、きっと彼やその部署にも覚悟があるとは思うが。

 それに商品について、多分質がいいせいだと思うが、中国の市場価格に比べてやや高いんじゃないかと思う。高くても中国人は納得すれば買うが、そのためにはベルメゾンが信頼できるブランドと大衆に知ってもらう必要があると思う。上海にアンテナショップがあるようだが、こうした活動がもっと大々的な方がいいんじゃないかと思ったりする。

 そういうわけで、来年半ば頃に、再び状況を聞いてみることにする。彼については、いろいろあると思うが頑張って欲しいものだと思う。

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